滝口アルファ

（ランキング論争について）

　これは、作者さんに非があるとは思えません。
あるとしたら、「日本人全体の国民性」にあると思います。

　それが、昔からずっと続いている「日本人の権威主義志向」です。
　現代は余暇の減少により、「娯楽が欲しいな。でも探す時間はない。じゃあ、ヒットチャート上位から見繕うか！」「グルメサイトで平均☆4.2はコスパがいい、無難だ」とか。そうした考え方が目立っています。
　また「この商品は、推し芸能人がCMしているので（性能を見極めずに）買いだ！」も、権威主義と言えるでしょう。

　まあ、自分にとっての最適解を出すのに「時間がない。ここは限定合理性でいいや」と妥協した結果、無自覚に権威主義に陥ってしまう⋯⋯のは、現代人の宿痾ではないかなと思います。
　そうした傾向のある市場にアクセスして戦うなら、「勝利の戦果を報告する」のは、特に悪いことではないと思います。成功尺度を金銭で測る都市部なら、そうした傾向はより顕著ですし（スーパー棚にある商品のPR文も、〇〇金賞とか、普通に誇示しています）。

　まあ、ランキング上位じゃない飲食店にしても「ボロくて高いけど、俺の一番安らげる場所だ！」みたいなのはありますから。
　そうした意味で、権威主義批判をするのは良いでしょう。
ただ「権威の全てを否定する」なら⋯⋯「最大の権威である、天皇制を廃止せよ！」と、堂々と主張して下さいね（出来るものならやってみろ）。

　まあ、作者さんの姿勢は、（目的に対して）正しいです。
ただ、感覚レベルで「必ず毎日毎日戦果報告されるのは、ちょっとだけウザいなあ」という意見は、あるかもしれません。

殉教＠公共の不利益さま。
ありがとうございます。
勇気づけられました。

カクヨムでも、キャッチコピーに、
「書籍化！」とか「なんとか賞受賞」とか、
皆さん結構書かれていますので、
ランキングを載せるのも、
作品の旗印みたいな感じかなと思います。

ですが、
さすがに最近は、
少しランキング報告が、
度を超えていたと自覚して、
今後は少しランキング報告のペースを抑えるつもりです。

それにしても、
日本人に限らず、
人間って、ランキングが好きですよね。