• に登録
  • SF

Raina de la Cruz - 独白

私は、説明を理解できないから疑っているのではない。

事故の確率も、救助の順序も、その後の心理的負荷を減らすために何が行われたのかも、全部読んだ。三度読んだ。数字も照合した。

だから、分かっている。

環世の説明は正しい。

正しいから、腹が立つ。

もっと不完全ならよかった。何かを見落としていたのなら、無能だったのだと切り捨てられた。けれど、あれは見落としていない。私がいつ泣くかまで知っていて、泣いたあとに立ち直りやすい言葉まで用意していた。

私は慰められたい。

――違う。

慰められたかった。

今もそうなのかもしれない。

でも、私の悲しみまで正しい位置に戻そうとしないでほしい。私は自分の感情を、自分で散らかしておく権利がある。

こんな言い方では強すぎるだろうか。

いや、強くていい。

私が声を小さくする理由まで、環世に決めさせるつもりはない。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する