三枝ミナです。食料評価の義務をやってます。
新しいスープとか、発酵食品とか、昔の地域の朝ごはんを再現したみたいなものを食べて、ちゃんとおいしいか、懐かしいか、食べたあと人と話したくなるかを評価してます。
たまに、名前だけで難しい料理もあります。
“地域記憶風味”とか、“会話誘発性補助食”とか。食べる前から少し身構える名前。だいたい、味は悪くないです。悪くないように作られてるから。
別に食べるのが好きだから、この義務を選んだわけじゃないよ。……まあ、嫌いではないけど。おいしいものを食べて、誰かがおいしいって言うのを見るのは好きです。たぶん、食べ物そのものより、そっちが好きなのかも。
春日さんみたいに、スープ一杯から社会の仕組みまで考えたりはしません。私は、普通においしいものを、おいしいって言えるほうが好き。懐かしいなら、懐かしいって言いたい。
でも、春日さんが変なことを言うと、たまに分かるんです。
分かりたくない時もあるけど。
あと、たぶん人より少しだけ、誰かが黙ってるのを放っておけません。顔色が悪いとか、食べ終わったのに席を立たないとか、そういうのを見ると気になる。
それも義務じゃないけどね。
だから、まあ。食べて、話して、少し気にするのが私の仕事です。
