・空の青さを知る人よ
かつてバンド青年と恋仲だった姉が、両親との死別をキッカケに別れ、主人公である妹と生きることを決意する。
月日は流れ、妹はかつての姉の彼氏の言葉に囚われてベーシストを目指し、姉は未だに過去に囚われて結婚も出来ないでいた。
そんな閉塞的な日常が、ある怪奇現象で劇的に一変する!
いやぁこれすっごく自分にハマりました。何と言っても登場人物全員が、とってもめんどくさい奴だっていうのが最高にシンクロします。
主役のあおいも、姉のあかねも、恋役のシンノも、今の慎之助も。
そして脇役のみちんこもツグも千佳も団吉先生も、みんなめんどくさく青春してる!
度々の繰り返しになりますが、私は「主役」「脇役」という区別の仕方が嫌いです。
まぁさすがに主役が居ないと物語が成り立たないんですが、だからといって脇役たちを空気や舞台装置としてしか扱わない作品はどうも好きになれません。
でもこの作品のキャラ達はもう、どいつもこいつも青春してて、めんどくさくて、そして何より人間臭いのが最高です。小さな村単位のお話なのに、一人一人がリアルに生きているので世界観がものすごく広いんです。
私もこういう物語を書けたらなぁと改めて思いました。