笑える話を書くにはセンスが必要だと思います。
泣ける話を書くのもまたしかり。
しかしこの二つは、それを実現するためのウラワザが存在します。
笑える話を書きたければ下ネタを書けばいいし
泣ける話なら、人の死をテーマにすればいい。
もちろん簡単じゃないし、センスよくまとめないと「下品」「お涙頂戴」な批判を
こうむる事になります。
でも、面白い話や、感動する話を書くのはそうはいきません。
部分部分の笑いを取るだけではなく、全部読んで本当に面白かったと思われる話。
要所要所で泣かせるのではなく、読み終えた時にジーンと来るようなお話。
どちらもとてつもない技量が必要になると思います。ましてやその手の話は
どうしても重く、そして長くなりがちなので、さらに敷居は上がります。
私は作品を書く時、どうしても全体像を見据えて、クライマックスを想定して
書くので、どうしてもその敷居の高い話を目指してしまいます、実力が
伴ってないのにw
結果まず読んでもらえないような話になったりします。仮に読んで頂いても
それが必ず高評価になるわけでもありません。そりゃそうです、私は凡人ですから。
でも目指す所だけは「面白くて感動できる話」を書きたいと思っています。
――時遡(トキサカ)―― の78話、先に述べたウラワザを使った話になっています。
でも話の進行上、どうしても書かなければいけない話でした。なので出来るだけ力を入れて
目指す話に少しでも本作を近づけるべく書きました。読者の皆さんにはどう映るでしょうか?