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生成AIに対する森本有樹(第296飛行隊)の対応について


 いつまでも纏まらないぐだを巻いているよりは、まとめた方がいいと思った。
 生成AIの件である。
 当然、不適当データでの学習、生成には反対である。既存の翻訳アプリも含め、地球の全てを無条件にフリー素材とする方法は反対である。
 この問題が解決するまでは自分の創作物に生成物(絵、文章、翻訳文)を直接利用することはいたしません。また、同様の技術を通じてのファンアートなどは一切反応しません。

■元ツクールユーザー、素材屋として
 私は元はツクール方面から流れてきた身です。といっても、ツクールを入手できない田舎であり、長いこと作品を作ることを夢見て素材屋を巡っておりました。
そこで、初めて「素材規約」という存在を知りました。
 提供者毎に規約が違う。そるを守ること、その大切さをそこで教わりました。破ろうとすれば破れます。しかし、故意に破り、それを悪びれずつづけたらその素材屋は新作を上げなくなるかもしれない、他人の善意には善意で応じなければならない。「創作を助けていただく」という概念について私はそこで学びました。
 それを見て来た故に現在の「不適切データを利用したAIには」NOと申し上げたい。

■歴史的意義として
「歴史が変わるイノベーションだから仕方がない。」と反抗する人々をラッダイト運動に例える(そもそもこいつを産業革命の悲劇の中の一つではなく肯定的に捉える人が出てくる事、割と理解できない)方が多いですが、私は生成AIを鍛え、利用するためのデータを無思慮に集め続ける人々の姿に新大陸コンキスタドールに見えます。スペインの南米の暴虐、コンゴでの地獄も生ぬるい搾取、そういったものを連想します。
 また、「どうせお前たちも利用するんだから受け入れろ」という弁について、(主に我が国の)植民地支配の正統化にインフラ整備や人口の増加が使われる事を連想します。
「弱者が抵抗するのは愚か、大義など掲げて政治家うどうするのはカッコ悪い。現状に適応していけばいい。それが一番」に至っては二年間、東ヨーロッパの黒土の上で何が起きているのか理解していれば口から出る筈もない言葉です。(そして、オタク差別や偏見と立ち向かってきた過去を否定する所業だと思います。)
 相手に一方的な線引きを要求し、暴虐の限りを尽くす行為は例え現在は合法でも、長い歴史の中でいつか「裁かれる」日が来ます。そう思っています。




■お気持ちについて。
 ここまでが、「盗んだデータで走り出した」話です。そして、当サークルが更にに問題視したいのは「(特に賛成派において)これから変動に巻き込まれるもの、苦しみ夢を諦める者へ襟を正し、深々と礼をしなかったこと」であります。
 普段はあれだけ界隈の治安がどう、規約がどうという話をしていた「仲間」達が合法合法合法!お気持ちお気持ちお気持ちと叫ぶ姿は滑稽としか言いようもなく、また、合法合法の叫びをする彼らの幾人かが「表現の自由」と「弱者男性の救済のための女性の「再配布」」を同時に主張していたのも見ていました。
 皆、変わってしまった。
 あれほどまでオタクは礼儀正しく治安がいいとか暗黙の秩序を守れという人たちがお気持ちと笑い、歴史の負に詳しい人が過ぎた科学や人の愚かさを語る人々が何の臆面もなく進歩だから仕方がないと言う。あつまえ、他の政治思想のやばい連中と同一視して強欲め!と昨日世話になったかもしれない人を罵倒する。
 彼等にとって不義理は恐れるものでもないらしい。
 ならば何故「違法ではないが不適切」な転売ヤーに前のめりに怒るのか、もう私は分からない。


■最後に。


これが未来なら、少なくとも未来の創作界隈に私の居場所はないのだろう。何故なら、感情というものがただの功利主義の指数か、邪魔なお気持ちの二つしかないなら、いや、一つ、その外部情報が自分のニューラルネットから快楽指数がいくら出力されるか、しか興味ないならば、私はいりません。
制作者はただのマシンではない、意図があり、それはその人の認知に深く結び付いている。そして、互いに少しづつ違う認知を持った人々のコミュニケーションとして私は創作を信じていました。
それに最悪の形で裏切られました。
そして他者への敬意や態度と言ったものをドブに捨ててこれが未来だ!お前たちを超えた!お前たちは新しい仕事を探せばいい(何があるんだ?チャリで飯を運ぶあれか?)と言う態度がこれからの創作界ならば、私はそこに居たいとは思いません。

 これが未来なら、皆さまにお譲りします。
 そして、これから没落する絵師、本当に芸術的な意図があったAI絵師達がこの荒波に揉まれることに深々と頭を下げたい。

第296飛行隊 飛行隊長 森本 有樹

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