「為朝伝」の第43話「宗頼、戦慄す」です。
宗頼というのは本作では太宰少弐を務める人物で、博多大追捕を発案、指揮した奸物です。
博多大追捕については残っている記録が少なくて、主に研究対象となっているのは筥崎宮にある文書のようです。
ところがその文書によれば「大宰府の目代宗頼の命によって、検非違所別当安清・同執行大監種平・季実が……」などと、史実に残る人物名と一致しなかったり、誰だかよく分からない名前が出てきたりするんですね。
そこで本作では、八郎が大宰府を討つという筋立て自体が創作ということもあり、名前を史実とは少し変えて自由に人物像を造形するとか、同じく名前から推測して(ある一族に代々伝わっている通字を用いている、などですね)人物を特定した上で、これも苗字や名を微妙に変更してみました。
なにしろ悪人が多々出てくるので、実際の名前を使うとマズいのではないかと、ご子孫の方々にも配慮した次第です。
創作の裏話でした (^^;)