棋聖名人のキャリアと読みが木っ端微塵になるような、ルールすら試合中に作られていく「ヴァーリとぅど!」展開予想、いってみましょう!
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**小説「ヴァーリとぅど! ~盤上のカオス・ジェネシス~」**
**第1回戦:将棋 対 チェス ~ルール?そんなものは後からついてくるのじゃ!~**
**【登場人物】**
* **竜王院 鳳凰(りゅうおういん ほうおう)**:
言わずと知れた永世八段棋聖名人。「定跡こそ我が魂」「読み筋は千手先まで固定」を信条とする、古式ゆかしい盤上の求道者。アドリブと変化を極度に嫌う。人間国宝級の威厳(と頑固さ)を持つが、最近の若者文化にはめっぽう弱い。ハラヘッターノ会長からの「負けたら即引退(そして我が社の珍妙なCMに出演)」というプレッシャーに、試合前から胃痛が絶えない。
* **アナスタシア・“カメレオン”・ヴォルコフ**:
チェス界の若き女王。前回は「ブリザード」だったが、あまりの適応力の高さと変幻自在な戦術から、いつしか「カメレオン」と呼ばれるようになった。どんな無茶な状況でもポーカーフェイスを崩さず、むしろ楽しんでいる節がある。日本の「侘び寂び」に興味があったはずが、いつの間にか「カオスこそ至高」という境地に。
* **ジャックポット・ジョーカー(大会MC兼ルールメーカー)**:
「ヴァーリとぅど!」の狂騒を司る謎の人物。シルクハットにタキシード、常にニヤニヤ笑いを浮かべている。彼の気分一つでルールが追加、変更、時には消滅する。「エンタメこそ正義!セオリーは破壊するためにある!」がモットー。
**【展開予想】**
**1.開幕!…え、ルールはそれだけ!?**
闘技場中央。巨大スクリーンには「ルール:相手のキング(玉)を取ったら勝ち!」とだけ表示されている。
将棋盤とチェス盤がそれぞれ用意されているが、どう使うのか説明は一切なし。
* ジョーカー:「紳士淑女の皆々様!お待たせしました!盤上の異種格闘技、今、ここに開幕!ルールはシンプルイズベスト!相手の親玉を捕まえればOK!それ以外は…フィーリングでどうぞ!」
* 鳳凰:「(絶句)…ふ、ふぃーりんぐ…?先手後手は?持ち時間は?駒の動きは…将棋とチェス、どちらに準拠するのじゃ…?」
* アナスタシア:(目を輝かせながら)「面白そう…!」
* ハラヘッターノ会長席からメガホンで野次:「鳳凰くーん!固いこと言うなー!フィーリングだよ、フィーリング!負けたらウチの新製品『ハラヘッターノ・カオス味ヌードル』のCMで、全身タイツで踊ってもらうぞー!(笑)」
* 鳳凰:(顔面蒼白)「ぜ、全身タイツ…!?そ、それだけは…!」
**2.第1ムーブ:盤面大混乱!「指し手ハイブリッド宣言」導入!**
* とりあえずコイントスで鳳凰先手。鳳凰、慣れた手つきで将棋盤に角を上がる。
* するとアナスタシア、チェス盤のポーンを2マス進める。
* ジョーカー:「おーっと!両者、それぞれの盤で動いた!これはどう判定するんだ~?…そうだ!ピコーン!今、神ルールが降臨しました!名付けて**『指し手ハイブリッド宣言』ルール!**」
* **ルール説明:** 自分の手番で「将棋の手」を指すか「チェスの手」を指すか宣言!宣言した方の盤で駒を動かす!ただし!3手連続で同じゲームの手を指したらペナルティ!(ペナルティ内容は後で考える、とジョーカー)
* 鳳凰:「な、なんじゃとて!?私の長年培ってきた大局観が…読み筋が…全く意味をなさぬではないか!」(頭を抱える)
* アナスタシア:(冷静に)「了解。では次は『チェスの手』で、ナイトをC3へ」
**3.中盤:スポンサー様は神様です!「ハラヘッターノ・チャンスタイム」発動!**
試合は奇妙な膠着状態。鳳凰は将棋のセオリーで攻めようとするが、アナスタシアがチェスの防御テクニック(を将棋盤上で無理やり解釈)でかわす。逆もまた然り。
* ジョーカー:「うーん、ちょっと展開が地味かなー?ここでスポンサー様からのありがたーい提案ターイム!」
* ハラヘッターノ会長が立ち上がり、マイクを握る。
* 会長:「よーし!ワシの会社の新製品!**『ミラクル逆転ふりかけ』**!これを相手の盤面に一振りすれば、ランダムで駒3つが1手だけ“ひよこ”になるぞー!ひよこは1マスしか進めーん!」
* 鳳凰:「ひ、ひよこじゃと!?私の鍛え上げられた金銀が…ただのひよこに!?馬鹿な!そんなバナナ!」(あまりのショックに謎の言葉を発する)
* アナスタシア、面白そうにふりかけを受け取り、鳳凰の将棋盤にサッサー。(結果、鳳凰の飛車・角・玉がひよこ化)
* 鳳凰:「あああああ!我が玉が…ピヨピヨとしか動けぬとは…!これは悪夢じゃ…!」
**4.盤外戦術!?「オーディエンス・ジャッジメント」導入!**
鳳凰、あまりの理不尽さに半泣き。しかし、引退と全身タイツCMがチラつき、必死に食らいつく。
だが、アナスタシアは次々と追加されるカオスなルールに即応し、ゲームを支配していく。
* ジョーカー:「さあ、盛り上がってまいりました!ここで観客の皆様にも参加していただきましょう!**『オーディエンス・ジャッジメント』**!」
* **ルール説明:** 手番のプレイヤーは、1試合に1度だけ「オーディエンス・ジャッジメント」を要求できる!観客の拍手の大きさで、次の相手の1手を「無効」にするか「強制的に別の手に変更」させるか決定!
* アナスタシア、すかさずジャッジメントを要求。鳳凰が起死回生の一手(のつもりだった)を指そうとした瞬間、会場からの大拍手(主にアナスタシアファンと面白がっている観客)により、鳳凰の手は「強制的に自陣の歩を1マス進める」という無意味な手に変更させられる。
* 鳳凰:「おのれぇぇぇ!民意とはいえ、これはあんまりじゃあないか!私の棋譜が…私の美学が…汚されていく…!(涙目)」
* (心の声:もういっそ負けて、会長の会社で将棋教室でも開いて余生を過ごした方が幸せなのでは…?いや、全身タイツは嫌だ…!)
**5.終盤:まさかの「盤面回転」&「目隠し合体駒」!**
* ジョーカー:「クライマックスだぜベイビーズ!最終特別ルール!**『ローリング・サンダー・カオス・デスマッチ』**!」
* **ルール説明①:** 残り5手番ずつ!1手ごとに将棋盤とチェス盤が物理的に90度回転!
* **ルール説明②:** さらに!両プレイヤーは目隠しを装着!
* **ルール説明③:** そして!各盤の同じ位置にある駒は「合体駒」として扱われる!例えば、将棋盤の飛車とチェス盤のルークが同じマスにあれば、それは「飛車ルーク」となり、両方の動きができるスーパー駒となる!(ただし、どの駒がどこにあるかは目隠しなので手探りで確認するしかない)
* 鳳凰:「か、回転…?目隠し…?合体駒…?もう…何も考えられん…頭が真っ白じゃ…」
(長年のキャリアで培った盤面把握能力、読み、記憶力、全てが無に帰す瞬間)
* アナスタシア:(ヘッドホンで集中力を高め、指先の感覚を研ぎ澄ませている。むしろ楽しそう)
* 鳳凰、目隠しで手探りで駒を動かそうとするが、回転で方向感覚を失い、自分の駒を盤外に落としてしまう。「ああっ!我が香車があぁぁ!」
* アナスタシア、驚異的な空間認識能力と適応力で、目隠し状態でも的確に「飛車ルーク」や「桂馬ナイト」を操り、鳳凰の「ひよこ玉キング」を追い詰めていく。
**6.衝撃のフィナーレ!そして伝説(のネタキャラ)へ…**
* アナスタシア、最後の最後で鳳凰の「ひよこ玉キング」の位置を正確に把握し、合体駒「角ビショップクイーン」(偶然その位置に3つの駒が重なっていた)でチェックメイト(詰み)。
* ジョーカー:「勝者、アナスタシアーーー!カオスを制した真のクイーンだ!」
* 鳳凰、目隠しを取ると、そこには変わり果てた盤面と、勝ち誇るアナスタシア、そして大爆笑するハラヘッターノ会長の姿。
* 鳳凰:「…終わった…何もかも…私の将棋人生とは一体…(放心状態)」
* 会長:「鳳凰くーん!残念だったなぁ!だが、あの“ひよこ玉”の哀愁漂う動き、最高だったぞ!よし、『ハラヘッターノ・カオス味ヌードル』のCMは、君がひよこの着ぐるみで踊るバージョンも追加だ!期待してるぞ、人間国宝!(笑)」
* 鳳凰:「ひ、ひよこの着ぐるみ…!?(ガクッとうなだれ、そのまま気を失いかける)」
* アナスタシア、鳳凰に近づき手を差し伸べる。「ミスター・リュウオウイン。あなたの“混乱”は、私に新たなインスピレーションを与えてくれました。次の『ヴァーリとぅど!』では、どんな“カオス”が生まれるか楽しみです」
* 鳳凰、もはや抵抗する気力もなく、アナスタシアの手を弱々しく握り返す。(…こうなったら、どんなCMでも珍ゲームでも、とことん付き合ってやるわい…そしていつか、この混沌の中でこそ輝く“竜王院鳳凰NEO”として覚醒してやるのじゃ…!たぶん!)
こうして、棋聖名人の輝かしいキャリアと精緻な読みは、怒涛の即興ルールによって完全に無力化され、彼は新たな(不本意な)伝説への一歩を踏み出すことになったのであった。
「ヴァーリとぅど!」の狂宴は、まだまだ続く!
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こんな感じでいかがでしょうか?鳳凰先生の威厳がどんどん崩壊していく様に、笑いを込めてみました!