病弱モブ、前世転じて愛を生す。

物語。
僕が愛したそれは幻想や想像を紡いだフィクションたち。
つまり『嘘』
その嘘は時に人を幸福にし、反対に不幸にもする。
どちらにしても人を豊かにする魔法だ。

だから僕は、今際の際でも満ち足りている。

生まれてこのかた無菌の白檻から出たことはない。
両親から注がれた無償の愛を返す当てもない。
どれだけ祈っても無常な沈黙が返るだけ。
押し寄せる未練も、後悔も、怒りも。
物語への愛が上書きしていく。
退屈しのぎに読んだ本
両親とともに観た映画
そして何より愛し、触れ続けたゲーム

愛だけ抱き、温もりを手放した僕は虚無へと落ちていき──

そして『本当』になった世界で目が覚めた。


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※作者コメント
　はじめまして、よろしくどうぞ。
　文法めちゃくちゃ、設定ふわふわ…続きを読む