キハチ正伝～雷雲の鬼神

謎の事故に巻き込まれる航空自衛隊の戦闘機を皮切りに、謎の乗り物に乗った不思議な少年の出現、そして不穏な術を使う怪人物の出現と、畳み掛けるように次々と常識を覆す様な事件が発生し、一気に物語が佳境を迎えたところで、過去のエピソードを交えつつ、徐々に謎が解明されてゆくという、本作は非常に良く出来た歴史改変SF作品です。

物語は序盤からトップスピードで佳境を迎えるので、飽きる事無く読み進める事ができ、また中盤から綴られる過去エピソードは楽しく、ここからが本作の肝であり、近代科学の暴走から太古の日本に於いてSF的な歴史改変が発生し、そこが事件の発端になるという……良く練られたストーリーだと感じます。…続きを読む

宮崎県民だったら一度は聞いたことのある日向神話。
古事記にはない高千穂に伝わる、『鬼八伝説』。
作者の岩間孝さんは同じく私と宮崎県民出身らしいですが、神武天皇の逸話絡みで『鬼八伝説』を絡ませて書く物語はあまりなかったので、興味深く読み進められました。
カクヨムコンで中間発表で残ったようなので、個人的に受賞してほしいし、書籍化したら買ってみたい作品です。
（ウェブで読むと疲れるので）
これからどう展開するのか、気になります。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（98文字）

神話を題材にするのは誰にでもできます。でも、深掘りするのはセンスが要る❗️ 宮崎県人なら支持したくなる物語です。