僕らよ、いつか楽園であれ

システム由来のナノマシンは、人体を常に“補正”する。雑音は聞こえないように、見たいものだけが見えるように、好きな人とだけ出会えるように。
それでも幸福になれない人間は“未解析者”と呼ばれ、18歳時点で仮想送りになる。“解析済”であるトウマ・シラハナの仕事は、17歳の未解析者のメンタルケアだった。
ある日の仕事帰り、試しに補正を切ったトウマの目に映ったのは、そこにいるはずのないピンク髪の女性だった――。

厄災によって存亡の危機に立たされた人類は「Eden」の成立によって救われた。それから1000年後の、幸福な時代の話。


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