怪奇探偵

 とある「本」をテーマにした短編コンテスト用に書いたのがはじまりで、いつの間にやらシリーズ化していたハードボイルド(?)な探偵物語短編。

 第二弾以降、毎回、ゴシックホラーの代名詞的怪物やよく知られた怪奇現象がテーマとなりつつあります。第五弾で吸血鬼モノも書いたので、これで藤子不二雄の『怪物くん』のトリオでもある、ドラキュラ、狼男、フランケンシュタインの大御所三人も揃い踏みw


 本編『El Pirata Del Grimorio ~魔導書の海賊~』の登場人物ではなく、新天地(※新大陸)におけるエルドラニア帝国の拠点エルドラーニャ島のサント・ミゲル市に住む自称ハードボイルドな〝怪奇探偵〟が主人公。

 でも、本編の主要キャラ達も登場したり……。

 主人公カナールがフランクル王国(※フランスのパロディ)と原住民のハーフという設定なので、本編がスペイン語なのに対してこちらの題名はフランス語。


Ⅰ:『Le Detective de Grimoire ~魔導書の探偵~』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893112152


 読み方は「ル・デテクチヴ・デ・グリモワー」

 本編の読者様に意外と人気な〝イサベリーナお嬢さま〟も登場するハードボイルド(?)な怪奇探偵譚。

 まっとうな商売での成功が見込めないフランクル系ハーフの青年カナールは、魔導書『シグザンド写本』を手に入れ、怪奇探偵なる職業を始めようとするが……。

 知る人ぞ知るイギリス人作家W.H.ホジスン(1877~1918)の短編集『幽霊狩人カーナッキの事件簿』のオマージュでもあったり……。

(※発表年は1913年であり、著作権はすでにパブリックドメインへ移行しています)。



Ⅱ:『La maison du Poltergeist ~騒霊の家~』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054935208465


 読み方は「ラ・メゾン・ドュ・ポルタージェスト」

 ※ハードボイルド(?)な怪奇探偵譚第四弾……だけど、時系列的には第二話的な位置に入るお話。

 裏の本屋から御禁制の魔導書を買い、〝怪奇探偵〟業を始めた俺ことカナール。仕事募集のチラシ配りをしていると、〝騒霊現象(ポルターガイスト)〟の起こる豪邸の主人から事件解決の依頼を受けることになるのだったが……。



Ⅲ:『Le loup-garou sous la lune ~月下の人狼事件~』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893088329


 読み方は「ル・ルーガルー・スー・ラ・リュヌ」

 ハードボイルド(?)な怪奇探偵譚第二弾。本編のあの人も登場!

 満月の夜、サント・ミゲルの飲み屋街に現れる凶暴な人狼……偶然、その場に居合わせた〝俺〟は、ハードボイルドを自称するハーフボイルドな怪奇探偵カナールに犯人の疑いをかけられる……。



Ⅳ:『Le Monstre que Dr aimait ~博士の愛したバケモノ~』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054895086127


 読み方は「ル・モンスタ・ク・ドクター・エメ」

 ハードボイルド(?)な怪奇探偵譚第三弾。誰もが知るかのゴシック・ホラーの古典的名作『フランケンシュタイン』がモチーフ!

 金欠のカナールのもとへ舞い込んだバケモノ退治の依頼。だが、その裏には悲しい真実が隠されていた……。



Ⅴ:『Le Bagage du Nosferatu ~不死者の船荷~』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054935106555


 読み方は「ル・バガージュ・ドゥ・ノスフェラチュ」。

 ハードボイルド(?)な怪奇探偵譚第五弾。言わずと知れたブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』のオマージュともなっており……。

 カナールのもとに「港に船で届くある荷物を受け取り、屋敷へ届けてほしい」という奇妙な依頼が舞い込む。その依頼人の紳士は、何やら重要なことを隠しているような様子。一方、娼婦を襲う〝ヴァムピール(吸血鬼)〟なる魔物の退治も頼まれ、さっそく俺は娼館に出向き、罠を張って待ち構えるんだったが……。



Ⅵ:『La Empreintes D'Illusion ~幻の足跡~』

https://kakuyomu.jp/works/16816452218291393083


 ハーフボイルドな怪奇探偵シリーズ第六弾にして、魔術の出てこない、最早、ファンタジーかも怪しいUMAモノw

 フランス語で「ラ・アンプランテ・ディリュージォン」と読みます。「幻の足跡」の意。

 総督府へ呼びつけられ、ある集落に現れる〝ビッグフット〟なる怪物の退治を依頼されたカナール。 動物学者のサネージョ先生とその集落へ向かうと、確かに巨大な足跡が残っていたのだったが……。



Ⅶ:『Le Diamant Maudit ~呪いのダイヤ~ 』

https://kakuyomu.jp/works/16816700426754879279


 フランス語で「ル・ディアモン・ムディ」と読みます(「呪いのダイヤ」の意)。

 第七弾は〝呪いのダイヤ〟、特に有名な〝ホープ・ダイヤ〟のゴシップ話がモチーフ。

 エルドラニア皇帝へ献上するために本国へ輸送中、予期せず強奪された世界最大のブルーダイアの捜索依頼を受け、魔導書『ソロモン王の鍵』にある魔術で在処を探すカナールだったが、「そのダイヤを持つ者は呪われる…」という因縁めいたウワサがあったりなんかもして……。



Ⅷ:『La petite boutique des horreurs 〜恐怖の花屋〜』

https://kakuyomu.jp/works/16817330652176642595


 フランス語で「ラ・プティ・ブティック・デ・オラ―」と読みます。英語でいうと「ザ・リトルショップ・オブ・ホラーズ」。そう! 第八弾はあのミュージカルにもなった有名なB級ホラー映画のパロディ的なお話。

 サント・ミゲルの街で花屋を営みつつ植物学者を目指す、雑草のような下層階級の青年シモーロと、同じく雑草のように底辺を這いずり回る探偵カナールの運命が、謎の植物と連続行方不明事件を巡って交錯する……。

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