概要
「いらないなら、俺が貰い受ける」――落とすと決めた、愛しているから。
「頑張ったね」
たった五文字の言葉すら、私の人生には与えられなかった。
仕事も居場所も、生きる気力も失った雨香(うか)は、ビルの屋上から身を投げる。
灰色の世界。終わるはずだった命。
——だが、その身体を掴んだのは、人ではない。
「死にたいんだろ? なら、お前の命を寄越せ」
黒いツノ。赤い瞳。
名前も告げていないはずの私を、鬼は知っていた。
彼は千年の時を越え、自身の“宝”を取り戻す。
光には還さないと決めて。
これは救いか。
それとも——。
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