概要
こんなPCダンジョンRPGが1000円なら――買うしかないだろ。
平穏第一、目立たず暮らしたいモブ男子・凱亜は、1000円で手に入れた謎のソフト「フェイト・インストーラ」を起動した瞬間、裏庭に“潜行口”を開いてしまう。操作できるのは、可憐で騒がしい美女マペット4体――いろは、てまり、つづみ、すず。だが活動限界は約60分。生活を崩さないため、凱亜は50分タイマー運用と食事規程で“整った攻略”を徹底し、戦利品は「うらにわオークション」へ流して日常を潤す。ところが同階層には正体不明の強者の気配、巫女との取引、そして“委員長”琴音の執念が迫り、システムは非情にも「生活侵食度」を増やしていく。勝利条件は討伐ではない――無傷で日常へ帰還し続けること。家の外に出ない冒険が、いちばん贅沢だった。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!~ 俺の聖域に穴が生えた ~
ほしわた氏の全作品の中で、最もポップで最も「うるさい」一作だ。
凱亜の脳内実況が止まらない。ガリア遠征、ワーテルロー、兵站、キンキナトゥス——歴史上の人名と戦略論を「カレーの鍋」と「裏庭の穴」に直結させる独白のリズムが快調で、読んでいて声を出して笑える。「ぬくぬく堂」のももかの脳内実況が野球ならば、凱亜のそれは世界史だ。
「勝利条件は討伐ではない——無傷で日常へ帰還し続けること」という設定の立て方がこの作品の核心で、主人公が強くなることよりも平穏を守ることに価値を置くという逆転が、ダンジョンものというジャンルに新鮮な角度を与えている。「50分タイマー運用」「食事規程」「生活侵食度」という独自…続きを読む