概要
先生の隣は、冬でも暖かかった。
中規模メーカーに勤める企画職の宮瀬 灯璃《みやせ あかり》、25歳。
締め切りと残業に追われる日々の中で、唯一ほっとできる場所があった。
社内の健康相談室と、そこにいる産業看護師の三枝 暖《さえぐさ のん》先生だ。
1年以上通い続けるうちに、灯璃は気づいてしまった。
先生の声が好きで、先生の香りが好きで、先生がいる部屋が好きだと。
でもそれは、言えない気持ちだった。
先生は仕事でやさしくしてくれているだけ。
それに――女同士だから。
2月のある日、廊下で偶然目にした光景が、灯璃の中の何かを揺さぶった。
次の面談で暖先生に「いつもと違う」と気づかれたとき、ずっと押し込めていた気持ちが、ついに溢れ出す。
締め切りと残業に追われる日々の中で、唯一ほっとできる場所があった。
社内の健康相談室と、そこにいる産業看護師の三枝 暖《さえぐさ のん》先生だ。
1年以上通い続けるうちに、灯璃は気づいてしまった。
先生の声が好きで、先生の香りが好きで、先生がいる部屋が好きだと。
でもそれは、言えない気持ちだった。
先生は仕事でやさしくしてくれているだけ。
それに――女同士だから。
2月のある日、廊下で偶然目にした光景が、灯璃の中の何かを揺さぶった。
次の面談で暖先生に「いつもと違う」と気づかれたとき、ずっと押し込めていた気持ちが、ついに溢れ出す。