著者の人生の旅は、ここから始まった
- ★★★ Excellent!!!
これは、著者が17歳の時、初めて行った一人旅の話である。
人生はよく旅に例えられるが、著者のエッセイを読んでいると、その人生は本当に旅のようだと感じる。
それは著者が良くエッセイに旅の話を書くからというのはもちろんある。
いまではご家族を持って腰を落ち着けておられるそうたが、それでもどこか、一つのところにいても何かを探して揺蕩っているような印象を受けるのだ。
(もちろんこれはわたし個人の印象なので、著者からは「そんなことはない」と言われるかもしれない)
本作はそんな著者が、人生という旅に出発した始まりの旅の物語である。
17歳の男の子でありながら、人生の「もしかしたら」を考えるところはすでに“著者”らしいと感じた。
途中、バイクを修理してくれた車修理工場の主人の言葉は、とても心に響くものがある。
若いころに、この様な言葉とともに優しく手を差し伸べてくれる人がいたら、その後の人生の生き方が少し良くなる気がする。
自分の人生の1ページを、このような読ませる文章として丁寧に描くことができる力が本当に素晴らしい。
とても良い作品なので、ぜひご一読をおすすめしたい。