テンポがよく読みやすい青春×SFヒーロー物語
- ★★★ Excellent!!!
テンポがよく読みやすい青春×SFヒーロー物語だと感じました。
まず、主人公・早川進くんの「友達がいない普通の高校生」という立ち位置が丁寧に描かれていて、読者が自然と感情移入できます。夏休み明けの孤独感や、クラスに居場所がない焦りなどがリアルで、「この子に何か起きてほしい」と素直に応援したくなりました。
コスモス星人の登場シーンも印象的です。ラフレシアのような顔、無数の牙というホラー寄りの見た目なのに、「コーラ飲みたい」というギャップが強烈で、怖さと可笑しさのバランスが絶妙でした。しかも180円のコーラという現実的な描写が入ることで、非日常の中に日常感があり、物語に親しみが生まれています。
スーツの能力が少しずつ明らかになっていく展開もワクワクします。視力が上がって眼鏡が合わなくなるという描写は、派手すぎず「最初の異変」としてとても上手く、SF設定への導入として自然でした。
そして何より、最後に高木花さんが登場する引きがとても良いです。
「孤独な少年が力を手に入れた直後に、クラスのマドンナに見つかる」という王道の展開ですが、それだけに続きが強烈に気になります。ここから正体がバレるのか、ヒーロー活動が始まるのか、ラブコメになるのか…想像が広がります。