懐かしい山での体験から始まる話が温かく心に染みます。最初は不満だったものが頼れる相棒になる過程がリアル。読んでいて微笑ましかったです。日常の小さな物に対する様々な思いを改めて考えさせられました。
見た目では分からない、経験しないと分からない、そんな事をじんわりと気付かせてくれる短編です。筆者は大学時代の思い出を語ります。とある野外プログラムの支給品にとある装備があったのを思い出します。最初は不細工なその装備に不満たらたらだったのが、使いこなしていくうちに、その素晴らしさに気づいていきます。いつの間にかそれはなくなってしまいますが、長い時がたってもいまだにソレを思い出します。ギアとの出会、そして愛着、別れをえがいた随筆です。皆様もぜひ
異国の自然の中で出会った一着のレインポンチョとの関係を、ユーモアを交えて描いた素敵なエッセイ。最初は不格好で不満だった道具が、過酷な環境の中で心身を守る相棒へと変わっていく過程が温かいし、日常でも、このような事は割とよくあるだろう。あれ変だなと思っていた何かしらが、実はすごく便利だったとか。山中での孤独な時間や、ポンチョの内側で過ごす静かなひとときがとても印象的だった。最後の理由なき喪失が、道具に宿る記憶の重みを静かに伝えてくる素敵な構成だと感じた。