人間は矛盾する生き物

これはとても短いのにとても難しい文章です。
でもそれは、わかりにくいという意味ではありません。

言葉が説明のために置かれてはいません。

祈りや悔恨や自らの存在理由といった、形になりにくいものを、作者様は、ありのまま、そのままに掬おうとしたのではないかと私は思うのです。


だから読む側である私たちも、論理ではなく自分の内側で受け取る必要がある、そんな文章なんです。

特に難しいと私が感じたのは、無窮なるものへの希求、すぐ隣の小さな命を聴き取れなかった悔い
それでも、名を呼ばれて生まれた、と信じようとする意志

この三つが矛盾したまま共存しているところであるように思います。

でも、その矛盾こそが人間の真実であるとも思うのです。人間は矛盾した生き物です。

だからこの短い文章がいろいろな人の心に残るのだ、そのように思います。

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