背骨に氷をそっと詰められたような……

浮気を行っている男性が、妻をその手に……

というお話ですが短編、そしてラストに非常に高い価値と意味合いがある作品のため、書くのはここまでにしてしたいな、と。

この作品を拝読し、終始背骨に氷を「そっと」詰められたような、不気味な……そして静かな怖さを感じました。

淡々とした文章。
夫側の精緻でリアリティ溢れる心理描写。
そして、思わぬ展開を迎えてもなお変わらぬ静かな描写。
それが何とも形容しがたい、それでいて一読したら忘れられない「ゴリッ」と言う感じで心に残り続ける読後感を与えてくれます。

それはヒンヤリするような……でも嫌じゃない。
そんな有りそうでない、独特の世界観をぜひお楽しみ頂ければと……