この処刑方法が実際に行われたのか架空の出来事なのかはさて置き、こんなにも残酷なことを思い付いた人間がいる、という事実が怖ろしいです。 その狂気は、もしかしたら誰の心にも潜んでいるのでしょうか。 そう思わされることこそが、この掌編の恐ろしさの正体かもしれません。
「卵」という、パッと見では可愛いお題から生まれたとは思えない、最悪な状況本当に処されている者からの訴えかのような、過酷で悲惨な描写短編で簡単に恐怖のドン底へと叩き落とされたい人は、一読必須!
僕という存在が誕生した。お母さんから生まれた。そこは楽園だった。たくさんの食べ物がある。なんて恵まれているのだろう。なんて幸せなんだろう。本当にたくさんあるんだ。僕とその兄弟も、兄弟の兄弟も、そのまた兄弟も、食べきれないだけの人間が。