痛部屋、それは自身の「しゅき」を極限にまで突き詰めた、完全なる趣味の聖域。
時にどぎつく、視覚的情報の多さに圧倒するそれは、受け入れる者を選ぶ物理的な結界でもあります。
そこに一般人が生半可な気持ちで押し入るのは、身投げに等しい行為でしょう。
しかし、本作の主人公ジョージ警部は奇しくもその聖域に、図らずも押し入ってしまいます。
理解不能、意味不明、世間一般の常識とのズレ……様々な未知がジョージ警部を襲います。
何とお労しや……!
それでも事件を解決するため、勇猛果敢に道に立ち向かうジョージ警部。
冴え渡る推理で、この難問に挑みます。
が、事件は思わぬ結末を迎えて……。
私自身もなかなかのエグイ痛部屋住みなのですが、結構方向性が取っ散らかってるせいで色々推理の妨げになりそうなので、間違っても死ぬわけにはいかないなあと思うなどしました。
我々の「オタ趣味」は、一般人から見れば複雑怪奇であるということを再確認できる作品でした。
オタの方は自身を見つめ直すきっかけとして、そうでない方は未知なるオタ趣味の世界を覗き見るつもりで、それぞれ本作をお楽しみください。
コアでこってりしたオタク。たしかにそれは「未知の存在」かもしれない。
そこは、とっても平和そうな場所のはずだった。動物たちが暮らすのどかな世界。
でも、そんな世界にも警察はいるし、犯罪もある。
そして起こってしまった。その平和な地で「殺人事件」が。
「オシカツ族」と呼ばれるスライムみたいな姿の生き物。それがハサミで胸を突かれて倒れていた。
警察のジョージ刑事(ダックスフント)は捜査に当たり、部屋にある「アニメグッズ」の数々に注目することになるが……。
なんといっても、「オタク文化に詳しい層」と「オタク文化に無知な層」との掛け合いが最高に楽しいです。
ジョージ刑事はアニメや推し活にはまったく知識がない。一方で助手役のミミ巡査(ウサギさん)はゴリッゴリのガチオタ。
アニメグッズを飾ってある場所を「祭壇」と呼ぶことや、「アクスタ(アクリルスタンド)」を素手で触ってはいけないことなど、ジョージ刑事は知らないことばかり。
そして、最も理解できないのは「推し活するオタのテンション」。
未知のテンションで会話を進めるミミやオシカツ族のスラ子たち。最後の最後まで振り回されっぱなしの刑事の姿と、ひたすら自由なミミたちの姿がとにかく面白いです。
そして最後で明かされる意外な真相。「動物たちの住む村なのに、なんで一部だけこんな設定なの?」というポイント。ストンと腑に落ちる感じに頬が緩みます。