この世にモブなんていない

目立つ人、快活な人、容姿の優れた人
現実社会でも、一定の人が集まればその集団はどうしても陽と陰に分かれます。
これは仕方のないこと。
でも陰側の人間は主役たちの引き立て役でしかないのか。

そんなことはないと作者オリーゼ様は明確に否定します。
たまたま集団の中でわかりやすく求められる能力を持ちえなかった者たち……いわゆるモブに光を当てる作者のまなざしは常に優しい。

人には役割がある。
もし小さなコミュニティの中にそれが見つからないなら、外の世界に目を向ければ何か違った景色が見えるかもしれません。

作者様の代表作『NTR王子は悪役令嬢と返り咲く』の番外編にあたる本作ですが、単独でも楽しめるようになっております。
本編の入口としてお読み頂くのも良いかもしれません。

オススメです。ぜひ。