3話 社会人生活のすれ違い
春も深まり、新しい社会人生活が始まった。
綾音は金融関係の会社に勤め、私は出版社の編集部。
——R=信頼度は高、H=協力度も安定。しかし、M=会話の質に微妙な揺らぎが出始める。
朝、仕事前の短い時間。
「行ってきます」
「いってらっしゃい」
互いに挨拶を交わすだけで、会話の時間はわずか。
——M=2→1、会話の質が少し落ちる。
帰宅後も、二人とも疲れ切った表情でソファに沈む。
「今日は忙しかった…」
「うん…」
話そうとしても、互いの思考はすでに仕事モード。
——M=1、会話は表面的、深い交流は難しい。
食事中、テレビの音に邪魔され、雑談も少なめ。
「明日の会議、どうする?」
「大丈夫、準備はできてる」
短いやり取りだけで、日常の感情のすれ違いが生まれる。
——小さな誤解や不満も生じやすい状況。
夜、眠る前のひととき。
「智鶴…最近、あまり話せてないね」
綾音の声に少しの寂しさが混ざる。
私は胸の中で計算する。
——R=2、H=2、M=1、P=1、合計6…安定だけど、幸福指数8にはまだ遠い。
会話の質が落ちるだけで、二人の関係は微妙に揺れるのだ。
ベッドで隣に座り、手を握る。
「ごめんね、私も疲れてて…」
「ううん、俺も同じだよ」
小さな言葉と触れ合いで、心を繋ぎ止める。
——M=1→1.5、微妙に改善、会話の質を少しでも回復させる。
翌日も忙しい。電話やメッセージで、互いの状況を伝える。
短いやり取りでも、理解し合おうとする努力。
——P=感謝の回数も増え、少しずつ夫婦指数が戻っていく。
社会人生活のすれ違いは避けられない。
でも、R・H・M・Pを意識しながら、二人は互いを思いやる行動を積み重ねる。
「忙しくても、一緒にいる時間は大事にしようね」
「うん、約束」
窓から差し込む夕日が、少し疲れた二人の顔を優しく照らす。
——短い会話でも、信頼を支える大切な瞬間になる。
今日もまた、夫婦の方程式を少しずつ操作し、幸福指数を目指す。
——長く安定した関係のために、日の積み重ねが必要なのだ。
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