従魔達のその後
「それじゃぁ、その従魔達は?」
歴代の契約者達については大体分かった。
では従魔達はどうなんだろう?
もし今後、私がいなくなったら
あの子達はどうなってしまうのだろう?
もう既に我が子感がある。
あの子達を残して逝くようなことはしたくない。
「悪いが、俺達もそこまでは把握してねぇんだわ」
「私達と直接契約して、心臓を共有するのは契約者本人だけ。そして従魔と契約するのも本人だけ。契約者を通して、私達の力の一部を与えることはできるけど、私達が従魔に干渉するには、繋がりが希薄すぎるのよね」
「そっか。それじゃあ歴代の従魔達が、今どこでどうしてるかは分からないんだね。ちなみに従魔に与えられる力ってどれくらい?」
「一概には言えないのよね。従魔にも個体差があるから。それでも最低限与えられるものは、年を取らない、心臓以外に弱点がなくなる、飲食の必要がなくなる。この3点ね」
「だが、俺達とは違って物理攻撃は通用しちまうから、多少なりとも怪我はするしある程度の休息を必要とする。夜行性のやつじゃない限り、夜は寝てると思うべきだな」
「なるほどね…。じゃぁ従魔達の中にも、もしかしたら戦いの中で命を落とした子達がいるかもしれないってことだね」
言っていて胸が痛んだ。
今、目の前で働いているあの子達が
そうならないという保証はないのだ。
「まあ、そういうこったな。それから従魔について教えとかにゃならんことは、召喚についてだ」
「召喚?あ、そういえばさっき、あの子達も言ってたね。『必要な時はいつでもお呼びください』って。そっか。離れてても呼び出せるってことか」
「そうだ。だが従魔にも、意志や主張、都合ってもんがある」
「召喚に応じない、応じられないことがあるってことも覚えておいてね」
そりゃそうだ。
いくらこっちが「主従」の「主」だとしても
いつでもどこでも呼び出したら
有無をも言わさず、すぐに来い。
などというのは、とんだブラック契約である。
「確かに、気持ちよく寝てるところを叩き起こして『ちょっと来て』とか言われた日にゃぁ、腹立たしさのあまり焼き尽くしてやりたくなるよね」
「カオリが言うと冗談に聞こえないのよね」
「本当に焼き尽くしそうだからな」
「……」
失礼な奴等である。
ちょっと火力が強くて、うっかり森を丸焼きに
しそうになっただけなのに。
……ごめんなさい。もうしません。
「冗談はさておき、これから先もしかしたら先輩方の忘れ形見に会えるかもしれないってことだよね」
「そうだな。忘れ形見って言やぁ、神官もいるな」
「神官?」
「えぇ、契約者が出産によってその力を手放すことはさっき言った通りだけど、ではその生まれた子どもがどうなるかというと、次の契約者召喚のための神官として育てられるのよ」
「無論、本人の意志を尊重して、嫌がる奴に強制はしねぇ。子どもが1人とも限らねぇしな。だが、必要になったらいつでもその力を提供できるように、準備はしとくみてぇだな。んで、本来ならその神官が契約者の召喚を行う中心人物になる」
「え、じゃあ私をこの世界に呼び出したのも?」
「それが…今回ちょっと違うのよね」
それから2人は、契約者が召喚されるまでの
本来のプロセスを教えてくれた。
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