中途半端という万能

「え、待って。聞いてない」

「今初めて言ったからな」


違う。そうじゃない。

そういうこと言ってんじゃない。


ここまで話を詰めておいて、そんな大事なことを

なぜ今更言うのか!?


「そんなに深刻に考えなくても大丈夫よ。肉体を持つことになっても、物理的に私達を傷つけられる者はそうそういないわ。私達、曲がりなりにも神なのよ?」

「お前の体にしたって、俺達の宿主になるんだ。並の人間と同じだと思うなよ」


そう言われると納得。

不安の全てが払拭されたわけではないが

神様が2人も一緒にいるんだから

そう滅多なことも起こらないだろう。


「よし、分かった。自ら面倒事に首を突っ込まなければ、命の危機はなさそうって解釈した」

「そこまで分かりゃ十分だ。んじゃ、名付けの儀をする前にに行った後のことを、ちっとだけ説明すんぞ」


そう言うと、彼等は自分達の髪を1本プチリと

抜き取った。


あぁ、もったいない!

キレイな御髪おぐしが!


抜いた髪に、創造神が手をかざすと

手のひらサイズの人形が2体出来上がった。


「これは、人間界で私達の依り代になるものよ。私達は、普段はあなたの体に宿っているけれど、私達が本気で力を使おうと思ったら、あなたの体では耐えきれないの」

「さっき並の人間と同じではないとは言ったが、だからといって俺達と同じになることもない」


中途半端だな、オイ。


「まぁ、悪く言やぁ中途半端だが、良く言やぁ万能なんだよ」

「さっきも説明したけど、私が創造神で、彼が破壊神。私達のそれぞれの力は強くて大きいけど、一方の力しか使えないの」

「だがお前は、俺達2人の力を1人で両方使えるんだよ」


何それスゴイ!


「ただし、何度も言うようだけど、あなたの体では使える力に限界があるの。例えば治癒の力。私が使えば傷はもちろん、失った血液や、四肢の欠損まで回復させることができるけど、あなたの力では、傷を治すことしかできないわ」


中途半端だな、オイ。


「そうは言っても、あなたに対してそれ以上を要求することもないとは思うけどね。それから1つ、人間界でがあるわ」

「絶対にやってはいけないこと?」

「あぁ、世のことわりに反する、禁忌というヤツだ」

。失われた命をもう一度蘇らせることは、絶対にやっていはいけないわ」

「さっき言った通り、本来命が失われたら、俺の力で回収して」

「私の力で新たな命へと生まれ変わらせるんだけど…」

「無理に蘇生なんてさせたら、回収ができない。朽ちる体に、無理やり魂を戻そうとしたら、どうなると思う?」


……あ、もしかして


「そう、アンデッドが出来上がるわ」

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