第13話
すぐに主人はあきのの高額な給料を見直す為、会社の顧問税理士さんに相談に行きました。
しかし、調べてみると
抜け目のないシゲルはあきのの基本給をそのまま支給額としていたのです。
つまり、労働者本人の同意が無い場合、会社都合で一方的に基本給を下げる事は不可能なのです。
何か手はないか、、と考えた結果
あきのは長年会社のカードの個人的な使い込みもあり、それを証明して懲戒処分として給料を下げる事は出来ました。
しかし、いずれも弁護士等を交えての交渉が必要で時間のかかるものでした。
この当時、主人のS社には安田さんという15年働く60代の番頭の男性がいました。
彼の勤務先はA社だった為、この方もまた長年シゲルあきのペアの被害に遭っていたそうです。
安田さんから「社長との話し合い後も、パートさんが帰った後にまだ2人でこっそり買い物へ行ったり、別々の車で出て待ち合わせしてランチもしている」
「やはりあの2人はさっさと会社から追い出した方がいい!じゃないと皆んな辞めてしまう。」との報告を受けました。
この頃から主人は、A社をS社に吸収合併させ建物も1つにまとめようと考えました。
丁度、賃貸していたS社の倉庫が目の前にある病院の建て替えに伴い病院から立ち退きをお願いされていました。
立ち退きの際に病院からは引越し代や保証金等は一切出されず、あくまでお願いベースの話でした。
しかし、「地域の人の助けになる病院の為なら他に移ろう」と主人は引っ越しを決めました。
当初はS社の大きさに合う倉庫を探していましたが、
今回の事を機にS社とA社の両方がまとめられる大きさの倉庫を探す事にしました。
この頃すでにA社の株は大半を主人が所持しており、大株主はシゲルではなく主人でした。
もしシゲルが吸収合併に同意しなくても、株主総会を開けば強行できる状態でした。
私との話し合いバトルが行われてから
丁度ひと月後の、11月頭の金曜日。
早朝突然S社の会社用メールに、シゲルから1通のメールが送られてきました。
「本日、正午までにS社の退職金として僕の口座に 500万を振り込んで下さい。S社からの未払い退職金は全部で1500万あります。残りはまた後日振り込んで下さい。」
全く内容が理解できませんでした。
メールを見てすぐ主人が税理士に確認を取ると、
シゲルは10年前
S社の代表取締役を主人へ譲る際に、本来なら設けていなかった退職金を設定して辞めていたのです。
もしも息子が自分に牙を向けた時、いざという時の人質のようなものだったのでしょう。
その時まだS社の帳簿はシゲルの手の中にありました。
まさかA社だけでなくS社のお金まで何かされているのでは!?
この日主人は、シゲルにS社の帳簿を渡すように話し合いに行く事にしました。
主人の希望で私もその話し合いに同伴する事になりました。
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