概要

目覚めれば美女の膝枕と紫煙。映される記憶が、止まった時を回す。
下顎に走る鈍痛と、頭を包む柔らかな感触。  不登校の高校生・西崎楓(にしざきかえで)が意識を取り戻した時、視界に映ったのは青空と、紫煙を燻らせる見知らぬ美女だった。

「か弱き乙女の武器は拳よ」

 路地裏で暴れていた楓を瞬殺し、膝枕で介抱していたのは、夜の街で有名なNo.1キャバ嬢・雫凛々(しずくりり)。  彼女は圧倒的な美貌と、極真空手師範代の強さを持ち、そして――物体に宿る「記憶」を視て、映し出す不思議な力の持ち主だった。

 ある事件のトラウマから心を閉ざし、世界を斜めに見ていた元天才少年の楓。  夜の世界に生き、他人の心に寄り添いながらも、幼い頃の記憶を失っている凛々。

「君、泣きそうな顔して殴ってた」

 強引なお詫びから始まった関係は、彼女の力による不思議な「思い出の映写会」…続きを読む
  • 連載中2
  • 9,266文字
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