幸福な人生とはなにかということを考えさせられました

 本作の主人公、夏美は思い描いていた結婚生活と違い、物足りない毎日を送っている。

 そんな彼女は公園でビールを一人で飲んでいるとき、冬香という女性と出会う。

 冬香は一緒に飲まないかと言ってくる。

 そして二人は飲みながら、お互いの歩んできた人生について話し合うんですけど、二人は正反対の人生を歩んできたことがわかる。

 夏美は親の敷いたレールの上を歩いてきた優等生、それに対して冬香は高校を中退し、海外に行って、波乱万丈の人生を生きてきた。

 そしてお互いがお互いを羨む。自分の人生を卑下して。
 
 つまり無い物ねだりをしているということですね。
 まあ隣の芝生は青く見えるものです。

 最後のほうで、タイトルの金色と漆黒の意味がわかるんですけど、ああそういうことだったのかと納得しました。

 幸せとはなにかについて考えさせられる話でした。おすすめです。

その他のおすすめレビュー

桜森よながさんの他のおすすめレビュー282