4話 気の合う2人

春の陽ざしが差す教室で、琉華と莉音は並んで席についた。

「なあ、昨日の部活、結構きつかったな」

「うん…でも楽しかったよ、琉華」


最初は丁寧語で話していた二人も、自然とタメ口が増えてきた。

「そうだろ?俺、あいつらにも負けないからな!」

「へえ、意外と負けず嫌いなんだね」


笑いながら話す二人の様子に、周りのクラスメイトたちも安心したように微笑む。

「琉華と莉音、仲良くなったねー」

「うん、二人とも楽しそうでいい感じ!」


放課後も、二人は一緒に教室の片付けをしたり、図書室で本を選んだり。

「ねえ、これ面白そうじゃない?」

「お、いいね!俺も読んでみよ」


互いの好みを理解し合い、笑いながら話す時間は、あっという間に過ぎていく。

タメ口になったことで、距離はさらに近づき、心地よい空気が二人の間に流れる。


「そういえば、莉音ってアニメ好きだったよな?」

「うん、結構見てるよ」

「じゃあ今度一緒に見ようぜ!」

「え、いいの?」

「もちろん!俺と一緒なら楽しいぞ」


小さな約束に、莉音は少し顔を赤らめながら笑った。

「琉華といると、なんだか自然に笑っちゃうな…」


こうして、気の合う二人の日常は穏やかに広がっていった。

周囲との関係も深まり、二人だけの特別な時間が、少しずつ日常に溶け込んでいく。

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