第4話 光が生まれた

翌年の4月5日に弟が生まれるー

母「はぁ…はぁ…」

陣痛の末に元気な男の子を出産する

父「よく頑張ったな。お前。」

母の汗を拭いている

そして、そこに退院できて間もない千秋が小学校帰りに父から知らせを聞いて産婦人科に飛んでくる

千秋「弟は?弟は?」

はしゃぎ過ぎて落ち着かない千秋

父「ほらっ」

父が生まれたばかりの弟を千秋に抱っこさせる

千秋にそっくりで金髪にオレンジ色の瞳をした男の子だった

千秋「おっと…」

最初は初めて抱っこする弟の重さに驚くがすぐに慣れる

千秋「お兄ちゃんだよ〜秋兄だよ〜」

これまでにないくらい嬉しそうに喜ぶ千秋

千秋「ねぇ、お父さん、この子の名前なあに?」

父「春輝だよ。桜が輝く春の季節に生まれたからな。」

千秋「春輝〜、俺秋兄〜!!秋兄〜!!」

嬉しそうに春輝に話しかける

春輝の小さな手が千秋の手を握る

春輝「キャッキャッ」

千秋「春輝…」

千秋(離れない存在がいるってこんなに嬉しいことなんだな)

それから千秋は乳児期の春輝に映画の話をする。乳児の春輝に言葉は理解出来ないが、それでも兄の千秋を見ては無邪気に笑ってくれる。千秋は春輝を抱っこして高い高いと持ち上げて春輝を可愛がる。

千秋(春輝は絶対に俺から離れないから守ってやらないとな。俺は春輝に救われたんだよ。もうさみしくなんてない。)

乳児の春輝の頬を撫でながらふと考える。

千秋にとっての春輝は孤独を消していく光となったのだ。

そして、また千秋は学校にいる時に体調を崩して病院に連れて行かれる。

案の定入院が確定した千秋。

病室の中でふと考えた

千秋(友達に何年会ってないっけ?あいつらどうしてるかな?)

もう千秋は友達が自分から離れていくことに慣れてしまっていた。

そのまままともに中学校にも通えなかった千秋は高校に入学した。

高校の入学式でふとある男子生徒と目が合う

少し乱れた黒髪で茶色の瞳で183cmの男子生徒だった。

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