第3話 弟のために

千秋は母から知らせを聞く

母「千秋〜、あなたお兄ちゃんになるのよ〜」

妊娠してる母がお腹を撫でながら言う

千秋「ほんと??俺がお兄ちゃん??」

嬉しそうに驚く千秋

父「そうだぞ〜、千秋〜千秋お兄ちゃん!」

千秋「俺お兄ちゃんだ〜」

飛び跳ねる

そして母のお腹を撫でながら言う

千秋「俺、お兄ちゃんだよ〜、秋兄だよ〜」

母「聞こえてるよ。赤ちゃんに」

微笑んで

そして、そこからも千秋は入退院を繰り返していた。いつもなら孤独で絶望でしかなかった。

しかし、もう彼は違った。

今日は父と母と共に病院に来た千秋。

看護師「芹沢千秋くん〜、今日は、血液検査と髄液検査しようね〜あとはこのお薬の点滴もして帰れたら帰ろうね〜」

千秋「はい、、」

もう慣れているような態度であるがふと、千秋が母のお腹を見て思い出す

千秋(俺、お兄ちゃんになるんだから、頑張らないと。)

千秋「うん!!お願い!!」

元気よく言う

看護師「あら〜、千秋くん。すごいね〜頑張ろっか〜」

この前向きな千秋を初めて見るので思わず驚く

何か変わったことに驚くが前向きな千秋を見て嬉しそうに微笑む父と母

そして、千秋は医師からの画像診断検査を受ける。ここからは、血液検査が始まる。

いつもなら不安げに腕を準備する千秋だったが、今度はそうではなかった。

積極的に自分から言い出したのだ

千秋「注射打ってよ!!」

明るく覚悟したような声で

看護師「わかったよ〜千秋くん〜、少しチクッとするね〜」

穿刺されて痛みを感じるがそれでも弟のためだと耐える千秋

看護師「よく頑張ったね〜千秋くん〜」

そして、髄液検査もこの調子で耐えた千秋だった。

今は休息のために点滴を打たれている千秋だが、母のお腹に向かってお腹を撫でながら話しかける

千秋「俺お兄ちゃん!!俺検査頑張ったよ〜秋兄強いよ〜」

千秋「早く会えないかな〜?お兄ちゃん待ってるよ〜」

嬉しくてたまらない千秋

そのまま入院をした千秋だったが、見舞いに来る母のお腹を見てはずっと話しかけてはお兄ちゃんだよと報告していた。

運命の時が訪れるー

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