シールを貼ってしまいました

なかむら恵美

第1話





6歳の時。当時、千葉の稲毛(今の稲毛区)に住んでいた。

社宅の団地である。平凡な造りであったが、関東地方で一番最初に建てられた

社宅でもあったらしい。4階建てであった。

真っ直ぐな一本道を行くと、あったのが高木クリーニング店。

その少し前、一寸左側だったか?我々の住む団地部屋地図(?)。

何棟と横にあって、ちゃんと部屋割りがされている。503とか、402とか。

数字が住所(?)だ。

或る日。何となく妹と見ていて、わたし。

購入していた雑誌の「幼稚園」か「楽しい幼稚園」についていた、シール。

12月の様々な絵柄のシール表を手にしていた。と、おもむろに1枚。

サンタクロースの絵柄シールをはぎ取って、 

「ウチはねぇ、ココなんだよ」

小さかった妹に分かるように、シールを自分の家の部屋番号にべたっと貼りつけた。

今、どうなっているのかなぁ?団地自体がなくなっているらしいので、とっくの昔に

ないわいな。



〇「ウチはここ」 貼りゆくサンタの シール今

                妹(いも)に教えし 居住看板

                       <短歌 なかむら>


               

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シールを貼ってしまいました なかむら恵美 @003025

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