〇依頼人の弁

長岡の話をまとめると、自分には付き合っている人が居た。しかし喧嘩をして自分はフラれてしまった。その数日後、相手の彼女は自殺。それ以降長岡の周囲では様々な恐ろしいことが起き、お祓い等にも行ったが何も解決しなかった。ということらしい。

「あなた話すの下手糞ですねえ。もうちょっと簡潔にまとめてくださいよ」

「う、うるさい!」

「ま、事情は大体分かりました」

「……死にかけた事もあるんだ。車に轢かれそうになって…俺は、もうあんたしか頼るすべがないんだよ」

「一つお伺いしても?」

 すでに飲み干したアイスコーヒーの氷をバリボリを食らいながら無頼は言う。

「あなたの言った事、嘘はないですね?」

「な、なんでそんなことを」

「ないですね?」

「俺は疑われるようなことは……」

「ないかどうか二択で」

「な、ないさ!ないとも!俺は被害者なんだ!」

「わかりました。その怪異ってのは、家に居る時が多いんですか?」

「ああ、一人でいる時が多い」

「なら、今からあなたの家に行きましょうか」

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