手に入れると魅入られてしまう黒い革袋——その中身はいったい何?
- ★★★ Excellent!!!
主人公の兄が失踪する前日に語った「黒い革袋」の不気味な話。
それは、とある街で起こった「猟奇的殺人事件」つながる話であった。話に中に登場する「黒い革袋」。
その「黒い革袋」の中身は——何か?
おそらく呪詛の類だと考えられるが、正確な答えは作中にはない。
そのあいまいさが一層、読者の好奇心を掻き立てる。
「選ばれた人間」「手放せない理由がある」と言う兄。どうやら兄もその「黒い革袋」に魅入られた人間の一人であった。
闇の中に存在する「謎」は「謎」のままにしておいた方が良い。より恐怖度が増す、そんなホラー小説である。