こんなん書けるようになりたいなぁ……
- ★★★ Excellent!!!
日本語って不思議です。
文字の形、連なり、言葉の響きで、はじめましてな単語や見慣れない言い回しでも、相手に物語のイメージを伝えることができます。
でもそれは、書き手のセンスと知識と試行錯誤と思いやりがあってこその力だと私は思います。
本作は、硬派な中華物語。
ライトさを求める方には少ししんどいかもしれません。
正直申し上げて私は最初、『これは自分にはハードルが高い!』と降参しかけました。
けれど、漢字や言葉回し、それらを大事に読んでいけば、一語一文がちゃんと物語を伝えてくれました。
検索はかけていません。
作者様のセンス、知識、試行錯誤、思いやりが読ませてくれんだと思います。
また、登場人物達の深く渦巻き絡みつくような心――これを人間の業というのでしょうか。
ものすごく共感しつつ、お腹の底にずっしりくるものに、思わず『凄い』と呟きました。
私もいつか、こんなん書けるようになりたいなぁ、と思います。
おすすめいたします!