準備は整った。
シオンの叫び声が宝物庫に響いた時、天界で女神様がメンゴ!と片手で謝っていた。
この異世界を滅ぼしかねない大悪魔の召喚に気付かないことに前回、上司であるイザナミ様に叱られたのだ。
(サブタイ・女神の手紙にて)
ちなみに、この世界の女神様の名前は『イーリス』という。どうでもいい?そうですか・・・orz
と、いうわけで、上司のイザナミ様から援助として強力な聖剣に該当する武器を異世界に転送したので、漢字読みの聖剣が届いたという訳である。
それをこっそりとシオン達の行動を監視していたイーリスが宝物殿にさりげなく、置いておいたという訳である。
(ってか、錆びた聖剣をシオンが神聖力で直せなかったらどうしたのだろうか?そういう所が女神イーリスのダメな所である)
その後も、女神イーリスの仕込みで、身体能力向上と治癒力向上の指輪の魔道具が人数分発見され、聖女の祈りを増幅する(神聖力)腕輪、魔力増加の杖と、風の力を秘めた魔剣『エアリアル』が発見された。
「想像以上の強力な武器があったのは行幸じゃったが、大半が偽物に変わっておるとは枢機卿達め、勝手に売って私服を肥やしておったな」
教皇様は悔しそうに拳を握った。
「今は時間がないから、今度専門家を呼んで目録でも作ったら?」
「それもそうじゃな。今はソロモン72柱の一体、大悪魔ヴァプラの討伐が重要じゃ」
こうしてシオンは生活物資や、罠に使う木材などの道具など大量にマジック・バックにしまうと、また空を飛んでエルフの里に戻るのだった。
『お願いシオンちゃん!なんとか大悪魔を倒して~!そうじゃないと『女神』から『天使』に降格されちゃうのよ~(泣)』
女神イーリスは度重なるうっかり失敗で崖っぷちであった。
天界からシオン達の悪魔討伐を神に祈るのであった。
(いや、あんたが神だろ!?)
前世のシオンを死なせた事も含めてだが、あの凄くくだらない女神像が光る効果だけは、様々なところで活躍するナイスなサービスであったと後になって判明するのだが、今はまだ気づいていなかった。
それから約1ヶ月が経とうとした。
「やれることはやったわね」
「ああ、今できることはやったつもりだ」
「私も覚悟はできている」
「絶対に悪魔を倒しましょう」
仲間達の目を見てシオンも深く頷いた。
「それじゃ、取り敢えず食事にするよ~」
シオンの料理は美味しいので誰も何も言わなかった。
「シオンお姉様の料理は本当に美味しいデス♪」
「ええ、これなら料理屋を開店しても行列間違いなしだな」
「変わった味だけど美味しいわ」
「えへへへ、美味しいって言ってもらえると作りがいがあるよ」
みんなで美味し晩御飯を食べるとレオナが言った。
「シオン、ありうがとうね。また作ってくれる?」
「モチのロンよ♪」
「なら、さっさとあの悪魔を倒さないとな」
「そうですね。さっさと倒して宴会を開きましょう」
仲間達は決戦に備えて早めの眠りについた。
そして日の出前の時間となった。
「もうすぐ日が昇るわ。妖精さん、時を止める秘術の解除はできるんだよね?」
「はい、いざという時のために伺っております」
「なら、いきますかっ!」
シオン達は悪魔が召喚されている場所へ向かった。
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???
「今日が決戦の日で間違い無かったわよね?」
「はっ!聖王国の教皇様から、帝国に使者が来訪して、話を伺った日にちで間違いありません!」
ここはグラン帝国とオラクル聖王国の国境である。
グラン帝国としても、エルフの里が帝国の国境付近にある為、大悪魔ヴァプラが復活した時、オラクル聖王国を除けば、帝国が一番被害を受ける可能性が高いのだ。
それ故に、グラン帝国の現皇帝の『弟』である筆頭賢者、ルリ・グランを国境に手配したのである。
「ふふふっ、大悪魔ヴァプラね。本当に現れるのなら研究意欲がわくわね♪」
賢者ルリは国の行く末よりも、自分の好奇心を満たす事が優先されていた。
「過去には大悪魔に対抗出来なかったみたいだけど、今は違うわよ。現代の魔導兵器がどこまで通用するのか楽しみね~?」
ルリは早く現れろ!と強く願うのだった。
※ルリちゃんはいい大人のオネェ系キャラ(男)です。詳しくは短編をお読みください。
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