楽して儲けたい……忙しい昨今、常日頃から頭に纏わりついて離れない言葉ですが、本作の主人公・原口翔太もまさしく仕事に人生を奪われる日々を送っておりました。
37歳、彼女いない暦11年の彼は、そこそこ良い企業での中間管理職。
ストレスが溜まらぬはずはありません。
そんな時に、大学時代からの友人でイケメンの伊東に「月利5%の投資やらないか」とお誘いが。
とりあえずセミナーだけでも、と話に乗ることになったのですが……。
実録ものとしても通用するほどにリアルな展開!
初めは甘く、そして気づいた頃には……という、あのいやぁな感覚を味わえます。
この感覚を知ったからには、抗体が身体に染み渡り、疑い深くなること必至です!
さらに、「よくある話」を超えて展開は思わぬ方向に!
是非ともご一読を!
読んでいて「ぐはあ!」と呻いてしまう瞬間が多々ありました。
主人公は「薔薇色の人生」に繋がると信じ、『楽してお金を稼げる方法』に飛びついてしまう。
ニュースなどを良く見ている読者なら「おいおい、それって明らかに……」と心配します。
そして、「そりゃそうなるよ!」という感じに。
でも、彼の人生はまだまだ続く。「被害」に遭った後に、そこからまた前向きに頑張ろうとしていくのだが。
「今度こそ幸せになれるかな?」とか予感もあったり、いつの間にか強く感情移入して読み進めることになります。
そして、思い知らされることになります。「綺麗な薔薇には棘があるのさ!」という言葉もある通り、薔薇色の人生に続く道とは、茨のトゲトゲで埋め尽くされた世界なのかもしれません。
果たして彼は、本当の幸せを得ることができるのか。最後まで目が離せません。