第五章 GVG本戦トーナメント開始!
第14話 トーナメント表と期待の眼差し
予選が終わり、本戦出場ギルドが確定した翌日。コロシアムの巨大クリスタルビジョンには、本戦のトーナメント表が映し出されていた。
「うっわー!私たち、ちゃんと載ってる!」
アリスが歓声を上げる。無数のギルド名が並ぶ中、予選をノーダメージで突破した《クローバー》の名はひときわ異彩を放っていた。
「しかもシード枠じゃん!ラッキー!」
ルーナが自分の位置を確認して喜ぶ。
「無名のギルドなのに、予選のタイムが良かったからかな?」
フィリアが分析する。
(まあ、それもあるだろうけど、運営側も私たちみたいな異質なパーティーを注目の的にしたいんでしょうね)
メイはクールに分析する。トーナメント表には名だたるトップギルドの名前が並ぶ。その中で全員が盾装備というネタ(?)パーティーは格好の話題提供者だ。
「私たちの初戦の相手は……《バラスト》か」
ルーナが対戦相手を確認する。中堅ギルドだが、バランスの取れた堅実な戦い方で知られている。
「相手は王道の進化ジョブで固めてるわね。前衛がパラディン二人、中衛がガーディアン、後衛がハイプリースト。完璧な鉄壁パーティー」
メイが相手の編成を見て情報を共有する。
「鉄壁パーティー相手に、こっちも全員盾パーティーって、なんか面白いね!」アリスが笑う。
「私たち、『全員盾』ってバレちゃってるけど、『装備枠+1』はバレてないから!」
「うん!この組み合わせが、王道の進化ジョブ相手にどこまで通用するか、ワクワクする!」
フィリアも期待に胸を膨らませる。
周囲の観戦プレイヤーたちもこの対戦カードに注目していた。
「おい、あの《クローバー》、相手は《バラスト》だぞ。あの鉄壁パーティー相手に全員盾とか、逆に相性悪いんじゃねえの?」
「いや、逆に面白いだろ!盾と盾の戦いじゃん!」
「でも《バラスト》はパラディンとガーディアンの連携が完璧だ。あの無名ギルド、歯が立たないだろ」
期待と嘲笑が入り混じる観衆の声を聞きながら、四人は自分たちの試合が行われるフィールドへと向かった。
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