第2話
翌日、昨日の興奮のせいであまり寝れなかった。
「…ねむい…」
今は、8月5日で夏休みの真っ只中なので時間は、たっぷりあるのだ。
とりあえず昼食を食べ終えて部屋に戻る
机には、タブレットと安いマイクなどがある。
「アバター、書き直したいけどなー」
正直書き直したいが、僕は絵心がないのだ!
決して画伯とかそういうレベルでは断じてない!
それにもし今描き直すと数日配信ができないし、夏休みの時間やせっかく集めた登録者が配信しないと離れるかもしれない。
今僕は、配信でやるゲームを悩んでいる。
モンコレともう一本何かを配信して視聴者を増やすためにやろうとしているのだ。
配信の為に、タブレットとマイクを買ったから貯めていたお金がほとんど無くなってしまったから一本くらいしかソフトを買えない。
候補としては、モンスター狩人、イカ乱闘、スーパーマリボカートで悩んでいる。
どれも人気で、視聴者を増やすことが期待できそうだし、個人的に面白そうだから興味がある。
モンスター狩人は、名前の通りモンスターを狩り防具や武器を作るRPGだ。
イカ乱闘は、イカがインクをどちらの陣営が多く塗れるかのTPSだ。
マリボカートは、人気のキャラを車に乗せて順位を競うアクションレースゲーム。
どれも視聴者と協力が可能という点も大きいだろう。
「でもやるならイカ乱闘かなー」
イカ乱闘は1で絶大な人気を獲得し2でその人気が凄まじいことになったゲームだ。
う〜んでも、ああいう撃ち合うゲームってやった事ないんだよね。
別ジャンルだがFPSとかやってみたいと思うけど難しそうだよね、やっぱり。
イカ乱闘もそういう撃ち合う要素があるのでそこは、FPSと似ているとも言える。
「よし、イカ乱闘に決めた!」
今の時間を見てまだ、1時だから買い物には、全然大丈夫な時間だし今からいくか。
白いTシャツにベージュのハーフパンツに着替え早速買い物に行こうとして階段を降りると、樹の母の朝霧雪乃が姿を現した。
肩の下まである黒髪、涼しげな灰青の瞳に落ち着いた雰囲気の薄い桔梗色のワンピースが似合っている。
「樹、たしかひよりちゃんと遊ぶんだったのよね」
「あ!」
12時から約束してたの完全に忘れていた。
配信の事で頭がいっぱいで記憶から抜けていた。
ちなみに、ひよりというのは赤子からの幼馴染である。家の朝霧家と隣の家の白城家は、親同士が仲が良く家族ぐるみの付き合いである。
そしてその幼馴染は、白城日和
肩ぐらいのふわふわした桜色の髪に大きな金色の瞳の可愛い女の子で表情がころころ変わって面白い。
「あ!ってさては忘れてたわね」
苦笑いをされる。
いや、本当に言い訳のしようもない。
ひよりにも申し訳ない気持ちになった。
「今から、ひよりちゃんの家に行って謝ってきなさい」
「うん、そうする」
とりあえずひよりちゃんに謝ろう。
家を出てそのまま隣の家に向かいピンポンを押す。数秒でドアが開かれると中から、ひよりが勢いよく飛び出してきて抱きついてきた。
「樹!今日も逢いたかったよーーはぁ〜今日もいい匂いだし小さくて可愛い」
身体が温かく柔らかい感触に包まれる。
最初は、照れたがもういつもの事なので慣れてしまった。
「小さくないし、かわいくない!」
「え〜可愛いよ、私の推しだもん」
このへんた…間違えたこの幼馴染は、本当に。
ひよりは、オタク気質で何故か僕のことを推しだとか宣う。まず、推しってなんだ!
「あ!そうだ遅れてごめん、他の事で頭いっぱいで忘れてた」
「確かに遅いなって思ったけど全然大丈夫だよ!とりあえず家に入って」
ひよりに手を引かれ、そのまま家に入る。
よく白城家には来るのでもう慣れている。
「樹、今日はね!前から一緒にみたいって言ってたアニメの円盤、全部用意してあるんだよ」
瞳をきらきらさせなから嬉しそうにひよりが人懐っこい笑顔で言ってくる。
「ぜ、全部って…あれ、長くなかった?」
「うん!だって夏休みだよ?一気見できるチャンスじゃん」
そんな理由で五十話以上あるアニメを一本にまとめてくるな。でもひよりは、両手を胸の前で組んで期待の目を向けてくる。断りにくすぎる。
「ひより〜?樹くんきたの?」
奥から、ひよりのお母さんの白城綾香がひょっこりと顔を出してきた。落ち着いた雰囲気の優しい美人で、ひよりが大人になったらこんな感じなんだろうな〜と思う。
「樹くん、いらっしゃい」
「お邪魔してます」
「ひより、ちゃんとお菓子出しなさいね」
「はーい!樹、こっちこっち!」
腕を引っ張られながらリビングへ入る。
ひよりの部屋で観ると思ったら、今日はリビングらしい。テーブルにはすでに大きなボウルに入ったポップコーンと、冷えたジュースが並んでいた。
「準備万端すぎない!?」
「当然でしょ!樹と夏アニメ鑑賞会だよ?人生で一番大事な行事だよ!」
ひよりは胸を張りながら鼻息荒く言う。
大袈裟すぎる…自信満々に言うもんだから何も言えなくなってしまう。
「じゃ、座って座って!横ね、樹の横は私の特等席だから!」
「なんで特等席?」
「それは、樹の表情がみれるから!」
そこまで言われると流石に恥ずかしくて顔が熱くなる。どんだけ僕の事好きなんだ!?
ていうか羞恥心とかないのか!?
「ねぇ樹、今日来てくれて嬉しい」
ひよりは、顔を横に向けて照れたように笑った。
ほんとにずるいと思う。急に女の子らしい行動とってくるの。
「ごめんね、本当に。忘れてたの」
「ううん、会えたからいいの!」
そういうと、ひよりが僕の腕に抱きついてきた。
距離間バグってるって!ほんとに!
「そういえば、樹って忘れてたって言ってたけど何しようとしてたの?」
「えっとイカ乱闘買いに行こうかと思ってて」
「え、イカ乱闘やるの!?樹やろうよ!一緒に」
ひよりの瞳がぱっと輝く。
「じゃあ後で一緒に買いに行こ?二人でゲームショップ行くの、デートみたいでちょっと嬉しいし」
また、さらっとぶっ込んでくる。
本当に、この幼馴染は。
「じゃあアニメ一本観たら行こ」
そして一緒にアニメを観るのだった。
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すいませんm(__)m
VTuberの事書こうとしたらイラスト上手い兼ヒロイン出したくて出したら区切るところ分からなくなりここまでになっちゃいました。
ただ、VTuberのアバター書いてくれるキャラ
出したかったんです。でも中2だし人脈ないからヒロインにその属性持たせればいいじゃんという安易な考えの末こうなりました。
次回から配信ちゃんとします!
不評なら書き直します。長文失礼しました。
世界で初めてVTuberを始めた者 クスノキ @camphortree
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