今の時代、流行っているのはクルマに跳ね飛ばされての異世界転生、ところがどっこい異世界は現れず、待っていたのは手術室……。
から始まるこの作品、恐ろしいのはどこまでもあり続ける現実とままならなさを背中いっぱいに背負うことになった筆者の身体。
カラカラの入院生活の中でも、じっと周りを伺ってそれを自分の感性で記録して、それをこのように作品に……、ほんとうに素晴らしい。
世の中にはよくある事故の記録なのかもしれないけど、でもその記録の中には人間がいるんだということを考えるきっかけとして最上の作品だと思います。