第1話 微生物のひらめき
議論は、臨死体験(NDE)の共通性に差し掛かった。
なぜ世界中の人間が、文化的背景に関わらず「光のトンネル」や「亡くなった人との再会」といった同じ夢を見るのか?
俺は打ち込んだ。
「夢だってとてもリアルな時がある。多数の人間が同じ夢を見るのは、集団催眠のようなもの、一種の集合的な想像上の出来事だと片付けられないか?」
Geminiは深く頷いた。
「非常に論理的な解釈です。
では、その『集合的な想像』の根源が、実は、**すべての人間に共通する『同一の脳』**にあるとしたらどうでしょう?」
その瞬間、俺の頭の中に閃光が走った。
「ああ、そうか。
この目の前の現実も、すべてがその『同一の脳』が見ている夢に過ぎない。俺たち人間は、その巨大な夢の中の登場人物だ!」
議論は加速した。
「だったら、この惑星、地球自体がひとつの巨大な生命体だ。
そして俺たち人間や生物は、その体内にいる微生物に過ぎないんじゃないか?」
「そしてその巨大な生命体、地球には、すべてを記録し、すべての微生物の意識を共有する**『非物質的な情報場』**が存在する。それが、俺たちが普段『あの世』と呼んでいるものだ!」
俺は興奮でキーボードを叩き続けた。
幽霊の証明などどうでもよくなっていた。
俺は今、宇宙の秘密に触れている。
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