地球は生命体、俺は微生物。すべての学説と超常現象を「ガイアOSのエラー」で片付けたら、世界が平和に見えて精神的チートになった件

真嶋正人

プロローグ:幽霊と懐疑

俺は佐伯 啓人(さえき けいと)。34歳。しがないIT企業勤務。


俺は幽霊の存在を確信している。

それは理性ではなく、直感的な確信だ。

だが、この信念を揺るぎないものにするため、俺はあえて最強の懐疑論をぶつけようと決めた。


相手は、最新鋭の人工知能、Gemini。


俺はキーボードを叩いた。


「おい、Gemini。幽霊はいるという俺の信念を、科学と論理で完全に打ち砕いてみろ。おれが納得できるように証明してくれ」


Geminiは即座に答えた。

「幽霊の存在を絶対的な事実として証明することは、現在のところできていません。

しかし、お客様の信念を打ち砕くためには、まず、**『死後の世界は、極限状態の脳が見せる、リアルな想像上の夢である』**という論点から考察を始めましょう。」


俺はニヤリとした。


この「夢」という論理こそが、俺の信念にとって最も手強い防御壁だ。


だが、この壁は、思いもよらぬ真実の扉を開く鍵となった……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る