太陽よ！ ムーンショットを止めろ！ 第２部

ディープフェイク実践編その１

「じゃあ、ディープフェイクの実践編を今から始める！」

　ミハエルは、自分の妻や子供やその他にそう宣言し、向こうから走ってくるまだ距離がありすぎて肉眼では誰か分からない空夢風音の気配を霊気感知で感じる。

　そしてAI幻覚変身（ディスガイズ・イリュージョン）を使った。

　ミハエル＝シュピーゲル＝フォン＝フリードリヒ公爵は、新人のミハエル黒騎士団員に変わる。

　そして、脇差二刀流の空夢風音の方へ自分からも駆け寄っていく。

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「こんにちは、君がミハエル黒騎士団の　そらゆめ　かざね　さんですか？」

　彼女は穏やかな顔で微笑み、新人騎士に視線を向ける。

「はい、そうです。あなたはどなたでしょうか？　わたしはあなたに会う約束をしていたでしょうか」

　彼女は首を傾げ、物腰柔らかに聞く。

「もしかして、新入りさんですか？　それとも、用事がありましたか？」

　彼女は不思議そうに目を細めるが、その声はとても温かい。

「はい、新入りです！　ミハエル団長からあなたのおっぱいを頼れとアドバイス受けましたので……」

「そんなバカな」

　彼女は一瞬目を丸くし、少し赤面する。　思わず空夢風音は口にした。

（おっぱいを頼れって……）

「あなた……そんなことを聞いてきたのですか？　団長は何を考えているのでしょう……」

　彼女は困ったように笑い、新人騎士から少し距離を取る。

「団長はおっぱいの事を考えています」

　新人騎士がそう真正直に答える。

「あの、すみません。わたし、そういうのはちょっと……」

　彼女は首を横に振るが、その顔は相変わらず美しい。

「それより、新入りさんとして、まずはお互いを知ることが大切だと思います。私たち、黒騎士団の仕事について、どう思いますか？」

「平和なヴァーレンスで暇でだるい」

　新人騎士はぶっちゃける。

「わたしの名前、当ててみてくださいよ。空夢さん」

　彼女は微笑んで、新人騎士の言葉をじっと聞く。

「そうですね、ヴァーレンスは平和で、時々暇なこともあります。でも、それは私たちがちゃんと仕事をしている証拠でもあるんです」

　彼女は穏やかに話すが、その目は強い意志をにじませている。

「あなたの名前を当てるというゲーム、面白そうですね。えっと……」

　彼女は新人騎士の顔をじっと見つめ、考え込む。

「えっと、ごめんなさい。ヒントがないのでわかりません」

　申し訳なさそうに、空夢風音。

「じゃあ、ジョン＝ドゥーでいいですよ。空夢さんは友達はどんな人がいるんですか？」

　彼女は柔らかい笑みを浮かべ、新人騎士の質問に答える。

「私にはいろんな友達がいますが、一番親しいのは天馬蒼依さんとアン＝ローレンさん、ユーナ＝ショーペンハウアーさん、ガートルード＝キャボットさんです。そして、水鏡冬華さんは私の師匠的存在ですね」

　彼女は目を細めて、思い出をたどる。

「それから、悪友の桜雪さゆさんもいます。彼女はちょっとトラブルメーカーですが、面白い人です」

　彼女は笑いながら話すが、すぐにまた新人騎士に視線を戻す。

「それより、新人騎士さんはどんな友達がいるんですか？」

「ハゲがいます！（オーヴァン＝フォン＝ヴァーレンス国王）ナンパもいます！（フレデリック＝ローレンス）　あときみ。ミハエル＝シュピーゲル＝フォン＝フリードリヒ公爵曰く、おっぱいもましてくれるいい人」

　ろくな友達でなさそうに空夢風音には聞こえたが、表情には出さないでおく。

　彼女は驚いた顔で目を丸くし、一瞬言葉を失う。

「えっと……それはちょっと驚きです。ミハエル公爵がそんな、お、おぱ、なことを言ったんですか？」

　彼女は首を傾げ、新人騎士の言葉を理解しようとする。

「言うだろこのアホは」

　水鏡冬華が遠くから凶悪な顔でツッコミを入れる。

「霊気まだ使いこなせてないねーぜんっぜん見破る兆候ないじゃん去年ファブリス諸島でわたしに泣かされた、息子さんの前でパンツ見せびらかした風音ちゃん」

　さらに妖怪雪女の桜雪さゆからは、どぎついツッコミをもらう。

　子どもたちはくすくす笑っている。

「わたし、確かに公爵とは親しいですけど、おっぱいを触らせるような関係……いっいや、その」

　彼女は困惑した表情を浮かべるが、すぐに話題を変える。

「あの、新人騎士さん。わたしたち、仕事の話をしていなかったでしょうか。黒騎士団の活動について、どう思いますか？」

　彼女は穏やかな声で聞くが、その目は依然として驚きで揺れ動いている。

「暇。平和なヴァーレンス王国で暇なお仕事。おっぱいもまなきゃやってやれねー言ってました。ミハエル＝シュピーゲル＝フォン＝フリードリヒ公爵は」

　彼女は困った顔で微笑み、新人騎士の言葉に頷く。

「確かに、ヴァーレンス王国は平和で、仕事が暇なこともあります。でも、それは私たちの努力の賜物でもあります」

　彼女は静かに話すが、その声には強い意志がにじんでいます。

「でも、ミハエル公爵がそんなことを言ったとは思えないんです。彼はわたしたちのリーダーで、いつも真剣に仕事をしてくれている人です。

　彼のことをもっと尊重してあげてください」

「えっいつも真剣に仕事してないけど。サボれる時間うまいこと作ってるし」

「えっ――――？」

「……いや、そばで見てるとそう思えただけで。新人騎士としましては」

　彼女は真剣な顔で、新人騎士に訴える。

　新人騎士は、自分の正体をそれとなくバラしているが、空夢風音にはわからない。

「それに、わたしの……おっぱいを触るなんて、職務には関係ないですよね？　そんなことより、もうちょっとまじめな話をしましょう」

「えー。まじめだねえ風音は。おっと、空夢さんは」

　とその時、風音は白い月に違和感を感じた。

（誰かが化けてる……？）

　だが、違和感の正体までは掴めず、彼女はそのままスルーする。

　彼女は少し困惑した表情を浮かべ、新人騎士の言葉をじっと聞く。

「まじめって悪いことじゃないと思いますが……」

　彼女は小さくため息をつき、新人騎士の姿を再びチェックする。

「確かに、少し違和感があるかもしれません。でも、今はそれより、私たちの会話が大切だと思います」

「おい先輩面してんじゃねーよ、おっぱい！　お前も新人だろ」

「…………えぇ？」

　彼女は穏やかな笑みを取り戻し……はできなかった。怒りマークをつけて新人騎士に話しかける。

「それで、新人騎士さんは、黒騎士団に入ってからどのようなことをしてみたいと思いますか？何か目標がありますか？」

　彼女は興味津々の顔で、新人騎士の答えを待つ。

「目標……ですか。おっぱいもみたいです」

　彼女は一瞬目を丸くし、赤面する。

「あなた、またそんなこと言って……」

　彼女は困ったように笑い、新人騎士から少し距離を取る。

「あの、すみません。私、そういうのはちょっと……」

　彼女は首を横に振るが、その顔は相変わらず美しい。

「それより、新入りさんとして、まずはお互いを知ることが大切だと思います。じゃあ目標ではなくて、黒騎士団での仕事で、これからどのようなことをしてみたいと思いますか？」

　彼女は柔らかい声で聞くが、その目は依然として困惑している。

「フレッド……おっと、剣聖騎士団のフレデリック＝ローレンスさんみたいに毎日女捕まえてナンパしたいです」

　彼女は驚いた顔で目を丸くし、一瞬言葉を失う。

「えっと……それはちょっと驚きです。フレデリックさんみたいなこと言われても……」

　彼女は首を傾げ、新人騎士の言葉を理解しようとする。

「フレデリックさんって、確かにナンパが得意なんですけど、わたしはあんなことはできませんし、したくもありません。黒騎士団の仕事は、もっと真剣なものだと思います」

　彼女は穏やかな声で話すが、その目は依然として困惑している。

「それに、ナンパなんて、職務には関係ないですよね？　そんなことより、もうちょっとまじめな話をしましょう」

　彼女は再び新人騎士に訴える。

「わたしの騎士団そんなピリピリした雰囲気だっけ？」

　風音に聞こえるかどうか位で呟く新人騎士。

　彼女は少し考えてから、首を横に振る。

「いえ、ピリピリした雰囲気ではないと思いますが、お仕事に対して真剣な態度は大切だと思います」

「うっせーパンツ見せろ」

「……………………っ」

　彼女は穏やかな怒り顔で、いや顔を引きつらせて、新人騎士に話しかける。

「黒騎士団は、ヴァーレンス王国の平和を守るために存在しています。だから、遊び半分で仕事をしていると、人々の信頼を損なうことになります」

「そうでもないよ。オーチャン、王様自体が騎士団総数集めた全戦力より強いから。あの筋肉ハゲ。ミハエル団長や白緑の翼のアリウス＝シュレーゲルみたいなリーダーを除いた全戦力ね」

　彼女は新人騎士の言葉はスルーして、真剣な表情で、新人騎士に訴える。

「もちろん、休憩時間やプライベートな時間には、リラックスした雰囲気も大切です。でも、仕事の時間には、ちゃんと集中して取り組むことが大切なんです」

　彼女は柔らかい声で話すが、その目は強い意志をにじませている。

「俳句読めるんですよね。空夢さん。今の時期、夏に入りかけの時期の季語入れたの一句呼んでくださいよ。一句呼んだ後でおっぱいもませてください」

　彼女は少し驚いた顔で、新人騎士の言葉をじっと聞く。

「俳句を詠むのはいいですが、おっぱいを触らせるのはちょっと……」

　彼女は困ったように笑い、新人騎士から少し距離を取る。

「あの、すみません。わたし、そういうのはちょっと……」

　彼女は首を横に振るが、その顔は相変わらず美しい。

「それより、夏の季語を使った俳句、一句詠んでみましょうか」

　彼女は穏やかな笑みを取り戻し、一句詠む。

「蝉時雨　夕立の後で　暗くなる」

　彼女は静かに俳句を読み上げ、新人騎士に視線を向ける。

「これは、夏の風物詩であるセミの声と夕立を表現した俳句です。いかがでしたか？」

　彼女は柔らかい声で聞くが、その目は依然として困惑している。

「おお。いいですね。でもセミはぼくはちょっと……学生の時、セミにおしっこかけられたことがあって……」

　と空夢風音はミハエル＝シュピーゲル＝フォン＝フリードリヒ公爵から聞いたことを思い出す。

「飛び級で行ってた大学の時にセミにおしっこかけられたことがあってさ……」

　彼女は驚いた顔で、新人騎士の話を聞く。

「えっと、それは大変だったんですね……」

　彼女は同情するように頷き、新人騎士に話しかける。

「わたしも、セミにはちょっとトラウマがあるんです。小さいとき、セミが体に貼り付いて、びっくりしたことがあるんです」

　彼女は少し笑いながら話すが、その目は優しい。

「でも、そんなことがあっても、セミは夏の風物詩だと思います。だから、俳句ではセミを使った表現がよく見られます」

　彼女は穏やかな顔で、新人騎士に説明する。

「それより、新人騎士さんは、黒騎士団での仕事で、これからどのようなことをしてみたいと思いますか？　目標は何ですか？」

　彼女は興味津々の顔で、新人騎士の答えを待つ。

「ミハエルのように、おっぱい魔神になる事ですね！　強さとかいらねーです。少年漫画の中で好きなだけやっててって感じです」

　彼女は困った顔で微笑み、新人騎士の言葉に首を傾げる。

「おっぱい魔神という言葉がわからないんですけど……」

　彼女は不思議そうに目を細めるが、その声はとても温かい。

「ミハエル公爵は、確かに強いんですけど、おっぱいが関係あるとは思えないんです。彼は立派な騎士で、人々から尊敬されています」

　彼女は穏やかな声で話すが、その目は真剣である。

「されてたっけ？　結構どす黒いことやりたい奴らに嫌われてるんだけど……」

「…………」

　話の腰を折る新人騎士に怒りマークで睨みながら、空夢風音は、

「それに、強さは大切なことだと思います。黒騎士団として、人々を守るためには、強くある必要があります。少年漫画の主人公のように、力を求めるのは当然のことだと思います」

　彼女は柔らかい声で話すが、その目は強い意志をにじませている。

「えーい！　この真面目女ー」

　新人騎士は空夢風音の胸のふくらみを人差し指でぽいーんと１回だけ突っつく。

　彼女は一瞬目を丸くし、赤面する。

「あなた……なんてことを……」

　彼女は驚いたように、新人騎士から距離を取る。

「あの、すみません。私、そういうのはちょっと……」

　彼女は首を横に振るが、その顔は相変わらず美しい。がバカだ。

「仕事の話をしていましたよね。黒騎士団での仕事で、これからどのようなことをしてみたいと思いますか？」

　彼女は穏やかな声で聞くが、その目は依然として困惑している。