きっと人はいつの時代も愚か
- ★★★ Excellent!!!
聖書のことは聞きかじるくらいしかわかりませんが、ともかくサクサクと読めてしまいます。
現代社会には、さまざまな闇が潜んでいます。
きっと、この社会に生きる人間一人ひとりの中に、大なり小なりの闇が存在しているのではないでしょうか。
誰しもが抱える闇。
それを抑えつけることができるのか否かは、それもまた個人で違いがありますよね。
悪の囁きに背中を押されて、その闇を増幅した人々は、決して他人事ではないと思います。
いつ、自分も足を踏み外すか、そんなリアルな怖さがじわじわと読者を追い立ててくるよう。
モーセの裁きは救済ですが、救われるためには、それ相応の対価も必要なのではないでしょうか。
人は罪を犯します。
しかし、その罪を認める強さが必要ですね。
ただものではないホラー作品です。
とても考えさせられます。