路上占い、あれこれ81【占い師は戦国時代の美姫と会う】
崔 梨遙(再)
手の平サイズの1117文字です、どうぞ。
父母の知人に、麻美(あさみ)さんという女性がいました。僕よりも20歳くらい年上だったのかな? 僕の父母よりは確実に若い女性でしたが、それでも20歳くらいは僕より年上? うーん、年齢はよくわかりません。女性の年齢は謎です。ですが、僕より年下ですが子供がいらっしゃいましたので、そこそこの年齢だったかもしれません。
僕にとって、麻美さんとの出逢いは衝撃的なものでした。
「梨遙、麻美さんや。麻美さんはあの『お〇の方』の生まれ変わりやで」
僕は当時小学校の高学年か中学年でしたが、日本史が好きだった僕には衝撃でした。『お〇の方』といえば、織〇〇長の妹! 美人だったという話。秀〇が惚れていたとも言われる戦国の美姫! 麻美さんは、3人の霊能者から『あなたの前世は『お〇の方』だった』と言われたとのこと。これは衝撃でしょう!
麻美さんは家族で高級飲食店を営んでいましたが、母と仲が良かったのでよくウチに遊びに来ていました。僕は麻美さん(『お〇の方』)に興味津々でした。話すチャンスがあれば、積極的に話しました。
ちなみに母経由の情報で、159センチ、Aカップということがわかりました。更に申しますと、ウエスト58のスレンダー美人。スラッとした美人でした。あの世代で159センチでしたら、背は高い方だったのではないでしょうか? そうそう、顔は美人でした。好みもあるかもしれませんが、万人ウケするタイプの美人だったと記憶しています。
「麻美さん、いつもスカートですね。スカート、似合いますね」
「崔君、ちゃう、ちゃう。私、ズボンやと足が短いのがバレるからズボンを履かないだけやねん。スカートやったら誤魔化せるからええねん。ほんでな、サンダルでもヒールでもかかとの高い靴を履いてるねん。これやったら、足が短いのがバレへんやろ? 私の足、短く見える?」
「見えません」
「そやろ? 工夫してるねん」
そうか、『お〇の方』は足が短いのか・・・え!? そうなん? 『お〇の方』は美人だったという噂、麻美さんも美人、だが、足はどうなのでしょう? どこまで前世が再現されているのでしょうか? Aカップも戦国時代の再現なのでしょうか? わかりません。わかりませんが、興味は尽きません。
「麻美さん、旦那様とは恋愛結婚ですか?」
「ううん、お見合いやで」
「あれ? 恋愛結婚だと思っていました」
「崔君! 愛ではご飯を食べられへんよ。オホホホホー!」
こんな『お〇の方』、嫌や-! と思いました。『愛ではご飯を食べられへんよ』って、反論は出来ませんが、『お〇の方』には言ってほしくはなかったです。
そして、声が大きくて、声が甲高い! 笑い声は『オホホホホー!』でした。
麻美さんは、本当に『お〇の方』の生まれ変わりなのでしょうか?
路上占い、あれこれ81【占い師は戦国時代の美姫と会う】 崔 梨遙(再) @sairiyousai
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます