第12話 石神井ダンジョン
「やっっっっと休めるぜ!!」
「キバ、君どんだけ休みたかったんだい」
「しょうがないだろ、遼。だってよ、春休みの間ほぼ毎日ダンジョン入っては記録更新しての日々だったんだぜ?おかげで貯金残高が尋常じゃないことになってて母ちゃんはびっくりしてたけどよ」
「それ。お金すごい貯まってて僕も驚いたよ。税金がどうこう言われないのもうれしいよね」
「すごいよな、プレイヤー業って」
ダンジョンを統括する省庁ができる前までは、プレイヤーも一つの職業と同様に扱われ、納税するのが当たり前だった。だが最近になりプレイヤー業の危険性が見直されて、様々な補助が受けられるようになった。まぁ最近と言っても60年ほど前だがな。
目立った補助は3つほどで、1つ目はさっき言った通りダンジョン攻略に関わる報酬は納税の対象にならない。2つ目はダンジョン内で得た
この3つ以外にもかなり手厚く補助はあるが、正直そんなに覚えていない。だが、納税免除は尋常じゃなくありがたいと思った。103万の壁とかであまり稼げないと思っていたが、この制度のおかげでうまくいけば学生でもかなりのお金が手に入ることもある。
「何に使おうかな~……」
「先に言っておくが全員金は貯めとけよ?使うのは構わないが、破産しないように」
「全くその通りだね。ゆーくんの言う通り、みんなお金はしっかり銀行に預けようね」
「とかいって一番使ってるの君だけどね?ななちゃん」
「ぐっ……だ、だってしょうがないじゃないか!最近の装備高すぎるんだもん!それに、僕みたいな魔法職は杖の性能にも左右されるからもっといいモノを買いたいんだよ……」
「今の杖じゃダメなのか?」
「悪くはないけど、魔力の使用効率と発動時間を考慮するとね。1フレームでもラグを起こしてしまえば、魔法使いは致命的な傷を負うから、できる限り素手で発動する感覚に近づけたいんだよ」
「え、素手?ななちゃん、素手で魔法使えるの?」
「使えるよ。まぁ発動時間は0秒でも効率が非常に悪いっていうのが欠点だからね。一般的には魔石のついた杖とか指輪を媒体に撃つほうが早いらしいけど、僕はそうは思わないかな」
「じゃあ今杖使ってる理由は、魔力消費を抑えるためってことなんだな」
「そうなるね。杖は魔法を放つとき、杖にある魔力回路に僕の魔力を流すことで発動できる。素手でやると、僕の魔力を直接発散できるから手間が省けるんだよね。その分魔力消費が大きいけど」
「あ、武器で思い出した。みんな、石神井ダンジョン着いたら試したいものがあるってパパが言ってたから、ちょっとお手伝いお願いね」
「おー、任せろ。それじゃあ向かおうか」
そうして俺たちは石神井ダンジョンへと向かった。
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