第7話アルヒミストカの魔法
「コレを運び出したいんですが…」
とクルースは輸送機内の荷物を見せる。
「結構な量ね。」
「うむ、そうだろ…そうだろ…」
「あら?ずいぶん貫禄のある喋り方ね。」
「おっと…つい前世の口調が…」
「前世?」
「あっ…いえ、なんでもないぞ!いや、なんでもありませんのよ!」
「あら、次はお嬢さま口調?」
「まぁ…この話は置いといて…」
「置いとくのね…」
クルースは荷物を持ち上げる。
「この箱を全部運び出すのを手伝ってほしいんですよ。」
(うっ…重、少女に転生したから、非力になってる気がする…)
その重さに耐えながらクルースは荷物をアルヒミストカに見せる。
「それで、なんで私に運ぶのを手伝えと?」
「引きこもっていられたので、貴方の運動にちょうどいいかと思ったんです。」
「なるほど…まぁ…良いわ、手伝ってあげるこんなの簡単よ!」
アルヒミストカは荷物に手を当てると…
その荷物は亜空間に収納される。
「なにそれ!」
クルースは魔法に驚く。
「なに?、なんか変?」
「いえ…それが魔法と言うやつですか?」
「貴方、魔法を観るのが初めてなの?」
「はい…話には聞いていたんですが…」
「貴方、一体何処から来たの?」
「その質問は、荷物と一緒に何処へしまってください。」
クルースは全力全開で誤魔化す。しかし…
「いつかは教えてよね。」
「はい…」
アルヒミストカは輸送機内の荷物をどんどん収納していく…
「凄いですね…その魔法…」
「収納ボックスて言うのよ、私の固有魔法なの。気体と生物以外は収納できるは。」
「なるほど…」
その間もアルヒミストカは荷物をどんどん収納していく…
「良い所あるじゃないですか…」
「な、何よ…///」
「だって…取り柄が無いと言ってましたけど…いやいや言いながらも、荷物を運ぶの手伝ってくれてるじゃないですか…」
「ま…まあね…」
アルヒミストカは照れくさそうにする。
「急に、褒められると…照れるじゃない…」
「あはは!」
「も、もう…」
数分後…
「そう言えば、クルース」
「はい?なんですか?アルヒミストカさま」
「アルでいいわ。」
「はい!分かりましたアル様!」
「なんか…デジャヴを感じるから呼び捨てでお願い。」
「分かりました!アル!」
「それで…私が収納した木箱の中に入ってる物って何?」
アルヒミストカは木箱の中が気になったようだ。
「銃ですよ、銃!私の国では魔法が無かったので、コレで戦っていたんです。」
「なるほど…銃ね…」
「知ってるんですか?」
「勿論!火薬で金属の弾を打ち出す道具でしょ?でも実用性が無く、一部の国にしか残っていない不器よ。」
「へ〜、なるほど…」
どうやらこの、世界にも銃はあるらしい?
「使ってみますか?」
「え?使えるの?」
「勿論!弾さえあれば撃てますよ!」
「私、攻撃魔法が使えないから使える様に成りたい!」
「一応、ミネロー公爵様から許可は貰ってくださいね。」
「分かったわ!」
アルヒミストカは嬉しそうに、クルースの部屋へ荷物を運んで行くのだった…
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