嵐の前の儚き炎

ザーザーザーザー……

ヒューヒュー…

ゴロゴロ…

………

グルルル…

………

ギィィィ…

………

……………………

グオオオオッ!!

ビュンッ!!!

………

ドカァァン!

地面、瓦礫ブッ飛ぶ! 水+土、ドロドロ二匹の巨体にベチャベチャ!

戦うマシン

自然超えた怪物

………………………………………..

ドカァァン!

バリッ!

ギギギッ!

ズガガガガ!

………

激闘後、マシンもカイジュウも一歩後退!

……

「アタメ、状況評価!」

「解析完了。」

「主さん、このカイジュウ、表面全部超厚合金! 磁場でガチガチ包まれてる!」

「前肢二つ、デカい金属塊! 体よりデカい!」

「総合評価:ハイエンド級。超危険。」

「それくらい見りゃ分かるよ、アタメちゃん。何か他に!?」

「主さん、普段ならスルーだけど、今はふざけ時じゃねえ。」

「分かってる、アタメ。でも…今の状態で…マジきついな…」 パイロット、グリップギュッ、汗ジワッ頰!

「主さん、エネルギー源、胸中央! 緑の光が一番ギラギラ!」

「壊せば勝ち!」

「よし…いくぜ!」 パイロット、ハンドルガッ、カイジュウ直進!

Anrachnor、デカドリルをグイッ!

……

ドガッ!

ズガッ!

ギギッ!

………………………………………………………………………………………………………………

ヒッ…ヒクッ…

「先生…なんで…なんでそんなこと!!!」 ネネ、頭ドンッレイナのシート!

「他に選択肢ねえ、石川さん。分かってくれ」 レイナ、ハンドル集中、振り返らず!

「いや…いや…イヤ!!」

……

「分かんねえ! 何も分かんねえ!!」

「どういうこと!?」

「なんで!?」

「なんで俺たち!?」

……

「分かんねえ…分かんねえ…」

「なんで…なんで…なんで…なんで…」

「蓮…バカ…頑固…怠け者…でも…」

グッ…

「分かる、石川さん…でも…これでみんな…」

「小林さん、選んだんだ…俺たち…受け入れるしか…」 レイナの目、ポロッ!

「じゃなきゃ、みんな…ここにいる全員…」

ドカァァン!

地面ガタガタ! 車ハンドルグラグラ! 瓦礫ブシャーッ!

ガラガラッ!

「川崎隊長、危ねえ!」 コウカ、後部座席ピョン!

キィィィィッ!

「なんで今!?」 レイナ、ハンドルバンッ、拳ギュッ、頭ダック!

ビュッ!

「石川さん、戻れ!」 コウカ、ネネガバッ抱き、地面ゴロン!

「離せ! 離せよ!!!!」

「無理だ。」

「行かせて! アイツ…バカを…救わなきゃ…」 ネネ、アスファルトガリガリ!

ドドドッ!

目の前、地面ボコボコ、水ブシャー、巨体がヨロッ!

「石川さん、聞け。お前、今何ができる?」

「俺…俺…俺…」 ネネの髪、顔覆う!

「でも…でも…でも…」

タッタッ…タッタッ…

「コウカ、行けるか?」

「川崎隊長、隊長でも…俺は命令聞かねえ。」

「特に、主さんの安全賭けるなんて。」 コウカ、キリッ目!

「分かるけど…今は…」

「悪い、隊長。ノーだ。」

「軍命令でもコア任務破れねえ。」

「お前が一番分かってるだろ?」

「分かる。でも能力的に…お前が最適…」

「悪い、変わらねえ。」

「俺が8番隊入った理由、俺の目的だけだ。」

「でも…」 レイナ、手スッ、目ウルッ!

「お願い…」 小声

「お願い…」

「星間さん…お願い…」

「お願い…お願い…お願い…」 体ガタガタ!

コウカ、ネネから立ち、雨顔、皺、髪地面!

「じゃあ、石川さん。これで何賭ける?」 コウカ、ジーッ!

「俺…俺…俺…」

「俺…これだけ…」 ネネ、体指!

「これだけ…だから…お願い…俺…何でも…」

スリスリ…

「よし、立て、石川さん。」 コウカ、ニコッ、頭ナデナデ!

「じゃあ、主さん看ててくれ。それでいい?」

「は…は…ハイ!!」 ネネ、顔ゴシゴシ!

トン…トン…

「待て、コウカ!」 レイナ、ダッシュ!

「これ持て!」

「ナノラジオ? なんで?」

「念のため。持っとけ。」

「了解。」

「石川さん。二度と自分安売りすんな。」

「そんな結末、ハッピーエンドじゃねえ。」 コウカ、クルッ去る!

トトト…

....................................................................................

ハァ…ハァ…

「この攻撃でもダメか?」 汗ダラダラ額!

「あのデカ盾、無理ゲーだ。」

「主さん、前肢二つから潰せ。」

ハァァ…

「言うは易し…今まで傷一つつかねえ…」 パイロット、目細め、背中丸め、頭ダック!

「ドリルすら弾かれた…」

「主さん、距離取れ。」

……………

ドンドン…ズズッ…ドンドン…

二匹巨体、睨み合い、隙探し!

………

「アタメ、何か見つかった?」

「弱点ゼロ。」

「マジ?」

「少なくとも今は。」

「おい、アタメ。あれ何してんだ?」

カイジュウ、体縮め、頭下げ、前肢胸、後肢曲げ!

「主さん、ヤバい! 早く…」

ドゴォォン!

泥ブシャーッ! 瓦礫千個空中!

ピ…ピ…ピ…ッ!

「押し潰す気…」 パイロット、ハンドルガチ押し、歯ギリギリ!

「マズい…主さん! 後ろに民間人!」

「なんでここに!?」

…..

「もう選択肢ねえ。」

「アタメ、蜘蛛脚展開!」

「でも…主さん…補助肢4本中2本損傷…今使ったら…」

「他ねえ、アタメ、やれ!」

「了解。戦闘支援蜘蛛形態展開。」

ガチャッ!!

ドスン!…ドスン!…ドスン!…ドスン!…

地面ズリズリ、煙モクモク!

キィィ…ギギッ…

「アタメ…耐えろ…」 パイロット、歯ガチガチ!

……………………………………………………………………………………………………………

ハァ…ハァ…

「結局…俺どこ…?」

「今まで走ってただけ…マジで…俺…」

「いたいた、小林さん。」

「星間さん!? ここで何!?」 蓮、指ビシッコウカ!

「泣き虫嬢ちゃんの頼みだよ。」

「さあ行こう、小林さん。待ってる奴がいる!」 コウカ、手スッ、ニコッ!

ズズッ…

「星間さん?」

コウカの目、カイジュウ+巨体にガチッ**!

「許せねえ…」 拳ギュッ、唇ガブッ!

「許せねえ。」

「許せねえ!」

「絶対許せねえ!!」

ドゴォォン!

シュウゥゥッ!

地面ボコボコ、煙モクモク!

...

「何…!?」 俺、コウカ目線!

「あれ…あれ…あれ…」

「無理…二匹の後ろ…」

「車!? …あの車…」

「どうすんだ!?」 俺、頭ガシガシ!

「どうすんだどうすんだどうすんだ!?」

「あれ…」 俺の目、デカ金属にチラッ!

「まさか…」 俺、ダッシュ!

…………………………………………………………………………………………………......................

ピ…ピ…ピ…ッ!

グググ…ガタガタ…ゴゴゴ…

「主さん、ヤバい! システム重損傷!」

「Anrachnor全関節ダメージ!」

「続けなきゃ…アイツら…」 パイロット、歯ギリ、ハンドルギュッ!

「主さん、物体接近!」

「また敵!? 今かよ!」

「違います、特徴は…コウカ」

ヒュウゥッ!

「クズ野郎! 主さんから離れろ!!」

ザシュッ!ザクザクッ!バッサッ!ズバッ!スパッ!ガシャン!ギャリッ!ザザッ!

火花千本、カイジュウ背中! 効かねえ!

「硬ぇな。」

「じゃあこうだ!!」

ザクッ!

鉄壁に液体ドロドロ!

ドォォン!

ウオォォォォッ!

連爆ボンボン、血痕!

「なるほど、コウカ。」

「主さん、全関節+神経ダメージ!」

「弱体化! 今がチャンス!」

「そうか? 分かんねえけど、アタメ、全速前進!」

ズドォォン!ギギッ…ドゴッ!ブォォン!ガキッ!

カイジュウ後退、動き鈍、コア露出!

「主さん、左側!」

「勝利の女神こっち! いくぜ!」

Anrachnor、ドリル地面からグサッ!

グサッ!

アァァ…ウオォ…グルル…ア…

「アタメ、生体スキャン!」

「スキャニング…」

「カイジュウ生体反応なし。」

「目標撃破確認。」

フゥ…

「やっと終わった…」 パイロット、背中伸ばし!

「でもアタメ、分かんねえ。」

「何が? 主さん?」

「今まで効かねえのに、急に何か来て火花ドバドバ、勝ち。どういうこと?」

「簡単。彼女の視点から。」

「彼女?」

「俺みたいなヤツ。関節攻撃。装甲薄いとこ。」

「自己防衛弱らせ、弱点露出。」

「アタメ似? まさか…」

………………….

ドドド…ドドド…

「何だアタメ!? 揺れ!?」

「不明…でも…反応…あいつから…」 アタメ、貫通カイジュウ指!

「主さん! 武器抜け!」

グワッ!

カイジュウ手、Anrachnorドリル腕ガシッ!

……

全員凍りつく

そしたら、腕が…

ギャキッ!バキッ!ギシッ…グギッ!


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