宇宙の子

オスカー

宇宙の子

オギャー!!

生命あふれる一声。そう、僕だ。

僕が生まれて初めて本格的に描いた絵は宇宙だ。僕はもしかして宇宙の子なのかもしれない。


僕は4歳の頃に人工衛星の絵や有人ロケット、宇宙船の設計もしていた。僕が宇宙飛行士でエイリアンにファーストコンタクトしている絵だって描いた。


僕が生まれての第一声から16年が経った。

難病にかかった。不治の病で余命宣告もされた。3ヶ月だ。診断結果が遅かったからこんな結果になってしまった。


僕には夢があった。さっき、僕が言ったように、僕が生まれて本格的に描いた絵は宇宙だ。だから、死ぬときも宇宙を描く。


余命、1日...

僕は病院のベッドから抜け出した。静かで声が凍る夜だった。

僕は不思議にいつもなら賑やかな街が誰もいない夜の街に見えた。


僕は寺の石段に座り、片方に筆、もう片方にパレットを持ち、息を吐く。

僕は不思議に空には僕が幼い頃に描いた宇宙のような光景が見えた。

すべての煩悩を払い、ただこの絵に集中した。


完成間近だった。

一人の少年が泣いている。

僕は少し迷った。絵を完成させるべきか、少年に声をかけるべきか。


僕は結局、少年のもとに行き声をかけた。僕は少年に泣いている理由を聞く。どうやら、少年は児童相談所から逃げてきたみたいだ。僕と同じだ...

少年が家に帰りたいと言ってきた。流石に断ろうとしたが、少年は泣きそうな顔になった。


はぁ...

僕は少年と夜の街を歩いた。さっき見えていた、誰もいない街は遠いどこかに消えて、いつもの賑やかな夜になっていた。


少年が僕の手を握ってきた。

僕は空の上の宇宙を眺めて、笑みを浮かべた。

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宇宙の子 オスカー @oscar0404

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